【BCL】橋上アルビが全体練習スタート 4月10日の開幕へ照準

ルートインBCリーグの新潟アルビレックスBCは10日、新潟市のハードオフ・エコスタジアムで全体練習(キャンプ)に入った。来月10日の開幕に合わせ、体力強化やチームプレーの練習を行う。10季ぶりに指揮を執る橋上秀樹監督のもと、6年ぶりのプレーオフ進出とリーグ優勝、そして2012年以来の独立リーグ日本一を目指す。

橋上秀樹監督の言葉を聞く選手たち。V奪還を誓った

初日の全体練習に参加したのは新型コロナウイルスの影響で来日できない状態の外国人・マルチネス選手を除く選手25人。

練習前に橋上監督が選手に言葉を述べ、「野球は失敗のスポーツ。失敗が起きるものと思って挑んでほしい。一喜一憂せず高い目標を掲げ、マイナス思考にならず、常に新しいものを頭に入れてほしい。その日その日で反省し、次の日には対策を立て、前向きに取り組んでほしい」と呼びかけた。内藤晃裕主将は「一人ひとりの目標をシーズンの最後まであきらめず、持ち続けてほしい。一日半歩でも成長できればチームは強くなる」と結束を求めた。

選手たちは午前中の体力測定の後、キャッチボールや守備練習、打撃練習、投手陣はブルペン投球で汗を流した。

ブルペン投球を行う古田青依(左)と金子蓮(右)、臨時コーチ役の元巨人・野間口貴彦氏(中央)が見守った

この日は元巨人投手で昨年まで巨人で独立リーグ担当スカウトを務めた野間口貴彦氏(37)が来県し、臨時コーチ役として投手陣にアドバイスを送った。14日まで滞在する予定。野間口氏は「何人か昨年見てきた選手も残っている。少しでも力になれたら。橋上監督とは(社会人のシダックス時代に指導を受けた)故・野村克也監督という共通点もある。聞きたいことがあれば遠慮なく聞いてほしい」と選手に呼びかけた。

高卒新人で初日からブルペン入りした髙橋駿(東京学館新潟高)

高卒新人の髙橋駿投手(東京学館新潟高)は初日からブルペンで捕手を座らせて直球、カーブ、スライダー、カットボール、チェンジアップ、ツーシームを計45球投じた。周囲の動きを見て、「皆、自分よりも球がすごくて、高いレベルで野球ができていることがうれしい」と初日の感想を述べた。早速、野間口氏に助言を求めたといい、「力んで投げてしまう課題があるが、『カーブを投げる時の腕の振りで直球を投げればもっとよくなる』と教えられた。(初日の自己採点は)50点。まだ制球が悪く、いい球と悪い球の差を詰めないと打たれてしまう。開幕までに高めていき、チームの日本一に貢献したい」と力を込めた。

守備練習の合間に橋上監督の指示を聞く野手陣

選手の動きを見た橋上監督は「初日とすれば十分に動けている。キャンプまでにこういう動きができるようにしてほしいというリクエストをしたが、自主トレ期間中に念頭に入れて過ごしてきたんだなと感じた」と満足そうに話した。その上で「チーム全体としての動きの確認、新入団選手と既存選手との動きや声の連携を身につけさせて開幕を迎えたい」と述べた。

ルートインBCリーグで新潟が所属する中地区の開幕は4月10日。1か月後の開幕に向けて、チームは新たなスタートを切った。

(取材・撮影・文/岡田浩人)