夏の甲子園出場を懸けた「第104回全国高校野球選手権・新潟大会」は28日、新潟市のハードオフ・エコスタジアムで決勝戦が行われ、日本文理が2対1、延長11回サヨナラ勝ちで、県内最多12回目となる優勝と夏の甲子園切符を手にした。春夏を通して初の甲子園出場を狙った帝京長岡はあと一歩及ばなかった。
日本文理は1対1の同点で迎えた延長11回裏2死1、3塁から玉木聖大(3年)の右中間適時打で激闘に終止符を打った。日本文理の田中晴也(3年)、帝京長岡の茨木秀俊(3年)の両エースがともに持ち味を発揮した粘りの投球を見せ、新潟県の球史に残る投げ合いを演じた。
優勝した日本文理は8月6日に甲子園球場で開幕する全国高校野球選手権大会に出場する。組み合わせ抽選会は8月3日に行われる。
日本文理2-1帝京長岡
延長11回裏、サヨナラ打を放った日本文理・玉木聖大(3年・右から3人目)をナインが歓喜の輪で迎え入れる
◎28日の決勝戦の試合結果◎
<ハードオフ>
日本文理2-1帝京長岡(延長11回サヨナラ)
→日本文理が夏12回目の優勝
(バッテリー)
帝京:茨木秀俊-竹部新之介
文理:田中晴也-竹野聖智
(二塁打)
帝京:水瀬匡亮(5回)
文理:早川優成(6回)
日本文理①田中晴也(3年)
3回表、帝京長岡は二番・浮ヶ谷航平(2年)がチーム初安打となる左前安打を放つ
5回表、帝京長岡は2死から主将・水瀬匡亮(3年)が左線二塁打で好機を作る
5回表、2死1、2塁のピンチもこの日最速となる145㌔の直球で三振に打ち取りベンチに戻る日本文理・田中
6回裏、日本文理は1死から早川優成(3年)が左線二塁打で出塁
6回裏、日本文理は2死ながら早川を3塁に置き、四番・高橋史佳(2年)の遊適時内野安打で早川が生還、1-0と先制
7回表、帝京長岡は伊藤翔太(3年)が三ゴロ失策で出塁 気迫のこもったヘッドスライディング
7回表、帝京長岡は代走⑮風間結斗(3年)が二盗成功。この後、右邪飛で3塁へ進塁する
7回表、帝京長岡は1死3塁から早坂晃(2年)の右犠飛で3塁から風間が生還、1-1の同点に追いつく
9回表を三者凡退に抑えた日本文理①田中晴也(3年) 右手人差し指のマメがつぶれ赤くにじんでいる
延長11回表、帝京長岡の四番・ボーウェイ ジャン(3年)の当たりは大飛球もフェンス際の左飛に終わる
11回裏、日本文理は1死から四球で出塁した早川優成(3年)が二盗と悪送球の間に3塁へ進む
11回裏、日本文理は2死1、3塁から五番・玉木聖大(3年)の右中間適時打でサヨナラ勝ち
帝京長岡の茨木秀俊は打球の行方を見詰めたまま。左はサヨナラ打の玉木
2時間33分の激闘を終え、互いに健闘を称え合う両主将、そして両エース
(取材・文/岡田浩人 取材・撮影/武山智史)