【高校野球】東京学館新潟ナインが帰郷 八幡主将「この負けをいかして甲子園で勝利を」

「第105回全国高校野球選手権記念大会」に初出場し、初戦で惜敗した東京学館新潟のナインが10日、新潟市中央区の同校へバスで帰郷した。教職員や保護者、1、2年生の部員など約150人が拍手で出迎えた。

帰郷した東京学館新潟のナインに飯田昭男校長が労いの言葉を送った

ナインはこの日、朝10時にバスで大阪を出発し、9時間半の長旅を経て、夜7時半に学校に到着した。出迎えた飯田昭男校長は「惜しくも敗れはしたが、皆さんのプレーは素晴らしかった。学校の歴史に新たな1ページを加えてくれた」と労いの言葉を送った。

旅川佑介監督は「選手の素晴らしい成長を感じる甲子園大会だった。9回のアルプスからの大声援と三塁内野席が一体となった応援が生まれた瞬間は、“チーム学館”となって甲子園で戦えたのではと感じた。勝利という形で返せなかったことは申し訳ないが、1、2年生で甲子園に置いてきた忘れ物を取りに行くべく、あすから頑張りたい」と感謝の言葉を述べた。

感謝の言葉を述べる東京学館新潟の旅川佑介監督(右から3人目)

八幡康生主将(3年)は「勝つことはできなかったが良い経験ができた。保護者、学校関係者の皆さんから支えていただき、ありがとうございました」とあいさつし、「1、2年生はこの負けをいかしてもらいたい」と後輩たちに甲子園での勝利を託した。

旅川監督は取材に対し「選手は持てるものをすべて発揮できた大会だった。私がいろいろな面で足を引っ張ったが、選手がカバーしてくれた。この経験を次にいかし、せっかく『新時代』と言って3年生が頑張ってくれたので、これを引き継いでいくのが次への課題」と今後への意気込みを示した。

八幡主将は「序盤に4点を先行されて、甲子園での戦いに慣れていなかった部分があり、そこが相手との差だった。ただ終盤に自分たちらしさを出すことができた」と振り返り、「甲子園で1勝するかしないかは大きな差がある。(後輩には)甲子園で勝てるよう、今回の負けを次にいかしてほしい」と述べた。自身の進路については「チャンスがあればプロの世界に行きたいが、もっとレベルアップしなければ。考える時間もあるので監督とよく相談したい」と述べるにとどめた。

東京学館新潟の新チームは11日に始動する。

(取材・撮影・文/岡田浩人)