夏の甲子園出場を懸けた「第106回全国高校野球選手権・新潟大会」は25日、新潟市のハードオフ・エコスタジアムで帝京長岡と新潟産大附による決勝戦が予定されていたが、天候不良のため中止、26日に順延となった。決勝戦の順延は2017年以来7年ぶり。
新潟産大附は午前7時30分過ぎに同スタジアム入りし、室内練習場で汗を流した。吉野公浩監督は「恵みの雨だと思っている。(準々決勝から)中一日でずっときていたので、投手の疲労度を考えると一日空いたのはよかった」と話した。選手たちはキャッチボールやノック、打撃練習など約1時間半にわたって汗を流した。エースの宮田塁翔投手(3年)は準決勝で自己最速となる141㌔をマークし、ここにきて調子を上げている。「きのうは疲労を抜くためランニングをしっかりやり、きょうは7割くらいの力で20球投げた」と決勝に備えた。平野翔太主将(3年)は「(帝京長岡のエース)茨木投手の速い球、球種に対応するための確認をした」と話し、「自分たちはチーム全員がカギを握る。柏崎から甲子園と思ってやってきた。支えてくれた人たちのためにも甲子園に行きたい」と力を込めた。吉野監督は「選手たちはここまで耐えてよく勝ってきた。こちらは挑戦者なので今までの野球を貫くだけ。決勝戦は“怪物”の茨木投手が相手。いい投手に食らいついて打ち崩したい」と意気込みを話した。
帝京長岡は前日から新潟市内に宿泊し、午前10時30分に球場入り。室内練習場で打撃と守備練習を行った。芝草宇宙監督は「(順延は)何度か経験をしているので問題ない。一日空いたところをもう一度集中させたい」と気を引き締めた。木村昂暉主将(3年)は「本当はきょうやりたかったが、切り替えて一日練習できるとプラスに考えている。あすはさらにいい状態で臨める」と話した。準々決勝で完投し、決勝での先発が予想される茨木佑太投手(3年)は「きのう30球くらい投げ込んだ。いつも通り、いい形できている」と自信を見せる。新潟産大附の印象については「打撃が持ち味なのでしっかり封じられるようにしたい。チームにいい流れを呼ぶ投球をしたい」と意気込んだ。芝草監督は「打撃の状態はいい。どの投手がきても対応できる準備はしている」と話し、「ウチの野球は初回から足を使ってどんどん攻めること、守備でも攻撃的に攻めること、2つを大事にしてきた。新潟産大附を相手にどう攻撃しどう守るか、ミーティングで確認した」と決勝に備える。
◎26日(金)の決勝戦予定◎
<ハードオフ>
帝京長岡(10:00)新潟産大附
(取材・文/岡田浩人)