【早起き野球】初の女子チームが参加へ 第50回記念・新潟市早起き野球大会

毎年5月中旬から7月にかけて開催され、参加チーム数が日本一の規模を誇る「新潟市早起き野球大会」が今年50回目の節目を迎える。この大会に初めて「女子チーム」が参加を目指している。その名も「Heroines(ヒロインズ)」。チームは広く女性選手の募集をおこなうとともに、今月21日には新潟市内で初めての体験練習会を予定している。

初の女子早起き野球チーム「Heroines(ヒロインズ)」の募集告知

チームの監督を務めるのは和泉睦さん(32・写真中央)。一昨年末まで新潟アルビレックスBCの球団職員として主に広報を務めてきた。フリーアナウンサーの松井弘恵さん(42・写真右)と女子野球のBBガールズ普及委員会の代表・頓所理加さん(39・写真左)が選手として参加し、サポート役を務める。3人は松井さんが監督を務める「HIROES(ヒーローズ)」のメンバーとして男性に混じって早起き野球に参加してきたが、50回の記念大会に「女子だけのチームを作って参加したい」とチーム結成を決意した。

新潟市早起き野球大会は1966年に「新潟市勤労者早起き野球大会」としてスタートし、最盛期の1981年には944チームの参加があったが、以降は年々参加チームが減少し、去年は185チームの参加だった。それでも参加チーム数は全国一で、「日本一の早起き野球大会」として市民に親しまれている。大会は1部、2部、3部と壮年の部に分かれていて、規定では女性チームは壮年の部(今年から45歳以上のメンバーによるチーム)に出場できるが、過去の大会では参加がなかった。

初の女子早起き野球チームとなる「Heroines」は現在、選手を募集中。参加資格は新潟市に在住、または通勤、通学の女性(高校生以下は除く)。既に経験者、初心者の数名が参加の意思を表しているという。和泉監督は「初心者も大歓迎。野球のプレーに関しては私も初心者。野球が好きだけど今までプレーまではしたことがなかった、という人と一緒に楽しいチームを作ることができれば」と話している。21日の体験練習会には野球指導経験がある男性コーチが初心者にもわかりやすく指導する予定。問い合わせはヒロインズ事務局(メールアドレス info@uguisupower.com)まで。

チームのブログはこちら→
http://ameblo.jp/heroines30

(文/岡田浩人)


【女子野球】女子小学生が野球の楽しさに触れる

野球好きの小学生女子が集まる「BBガールズウィンターフェスタ」が15日、出雲崎町民体育館でおこなわれた。今年で7回目の開催で、女子野球の普及活動をおこなうBBガールズ普及委員会(頓所理加代表)が企画。県内の小学生35人が参加した。今回は長岡市出身の元女子プロ野球選手で現在は東北レイア代表を務める益田詩歩さん(26)と東北レイアの堀越美紀選手、中田友実選手の2選手が講師を務めた。
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県内各地から野球好きの女子小学生35人が参加した


講師を務めた東北レイアの益田詩歩代表(右)、堀越美紀選手(中央)、中田友実選手(左)

イベントは開志学園女子硬式野球部の部員も参加しておこなわれ、プロ選手がおこなうウォーミングアップで開始。益田さんがボール投げ遊びやベースランニングをゲーム形式で楽しく指導した。普段は男子と同じチームで練習をしている参加者がほとんどだが、同じ女子の野球好きとあって参加者はすぐに打ち解けていた。

益田代表(左)の指導を受け、遊びながらボールに慣れる参加者たち


頓所理加代表(左)と一緒にボール投げをおこなう

柏崎市から参加した5年生の春日愛子さん(11)は「女子だけでやるのは楽しい。指導がわかりやすかった」と感想を話した。BBガールズ普及委員会はこうした活動を通じて新潟県内の女子野球の普及を図っている。毎年秋に関東でおこなわれている女子野球の全国大会には新潟県選抜チームで参加し、2009年から2011年まで3連覇を成し遂げている。同委員会の頓所理加代表は「益田さんをはじめ東北レイアの選手のおかげで楽しいイベントにできた。このイベントが野球を続けるきっかけになって、この中から女子プロを目指す選手が出てくれれば嬉しい」と話した。

(取材・撮影・文/岡田浩人)


【女子野球】益田詩歩さんが球団代表に就任 新潟県初の女子プロ選手

長岡市出身で新潟県初の女子プロ野球選手として活躍した益田詩歩さん(26)が日本女子プロ野球機構の東北レイア(本拠地・宮城県仙台市)の球団代表に就任した。リーグに所属する4球団のうち東北レイアは今季はリーグ戦に参戦せず、若手の育成に力を入れながら地域に根差した女子プロ野球の底辺拡大に力を注ぐチームとなる。2010年から4年間女子プロ選手としてリーグを引っ張り、2013年シーズンで現役を引退した益田さん。フロントの立場から「女子プロ野球の環境を整え、新しいスポーツ文化を生み出したい。東北から女子野球熱の高い新潟をバックアップしたい」と意気込んでいる。

東北レイアの球団代表に就任した益田詩歩さん

Q2013年に現役を辞めた理由は?
益田「4年間プロ選手をやらせていただき、プロ野球選手という夢が叶って嬉しかった。その反面、お客さんが減っていって女子プロ野球がこのままでは未来がないのでは、というフロント的な考えをずっと思っていた。機構の会議に出た時に、スタッフの中にプロ選手がいた方がいいのではないかと思った。自分の仲間が野球をする環境、女子プロ野球を運営する環境、お客さんが女子プロ野球を楽しめる環境を変えていきたいと思った。女子プロ野球には凄く可能性を感じていて、新しいスポーツ文化を生み出すことができると思った」
Q女子プロ野球の魅力をどう感じている?
益田「女子プロ野球選手は野球が大好きで、野球ができる環境を求めてプロになっている。お金のために野球をやっていない。高校野球に近い。全力プレーで、かつ選手が楽しんでやっていることがお客さんの心を打つのではないか。選手時代から女子プロ野球はお客さんが心から笑顔になってくれる感じを受けてきた。東北で活動することでいろいろな人に元気を与えることができるのでは」
Q引退後の2014年はどうしていた?
「埼玉の2チームの試合運営に関わっていた。お客さんに対する球場内の演出など。そこでは1つの試合に対してこれだけの人、スタッフが動いているのかと実感した。選手時代は全く見えていなかった。こういうことも元選手だから現役選手に伝えられる。逆に選手の気持ちもフロントに伝えられる」

現役時代の益田選手(2013年6月) 巧打の外野手として活躍した

Q新たに東北を拠点とする球団の代表に就任した
「今季は京都フローラ、兵庫ディオーネ、埼玉アストライアの3チームが前後期の公式戦を戦う。東北レイアはしっかり次世代の選手を育成する。今まではしっかりと育成ができていなかったという反省がある。1年目は若手や高卒新入団選手など12人の選手が所属する。選手の力を伸ばし、トップ3チームに選手を供給する。東北レイアは国内の女子チームとの実戦や男子とも練習試合などをやっていきたいと考えている。2017年にはこのチームで公式戦に参戦することを決めている」
Q今後、地元・新潟との関わりは?
「新潟には大きな可能性を感じている。頓所理加さん(BBガールズ普及委員会代表)の活動をはじめ女子野球が盛ん。やっと頓所さんのサポートを全力でできる。私が15歳で長岡を出た時にはなかった女子野球熱を頓所さんが作ってくれた。これを全力でバックアップしたい。仙台と新潟は近い。新潟の女子野球熱をもっともっと熱くしたい。新潟を女子のレベルの高い県にできたらと思う。ぜひ益田を呼んでほしい」
Q改めて目標は
「女子プロ野球選手になった時、オーストラリアで岡島秀樹さんに直談判して一緒にトレーニングをさせてもらったことがある。行動力には自信がある。チャンスは誰にでもある。そういうチャンスはどんどん掴んでいってほしいと若い選手やスタッフに伝えたい。目先だけではなく先を見た時の競技レベルを上げたい。才能ある選手が入ってくるので開花させてあげたい。日本で子どもたちがもっと野球ができるような環境を作りたい。このチームならできる。東北各地で子どもたちと野球を楽しめる環境を作りたい」

<参考>
益田詩歩さんの女子プロ野球選手として歩みは、2013年3月11日の当サイト記事に詳しく掲載してあります。参考にしてください。
https://www.niigatayakyu.com/archives/117


◎お知らせ◎
県内の野球好きの小学生女子のためのイベント「BBガールズ ウィンターフェスタ2015」(主催・BBガールズ普及委員会)が2月15日(日)午前9時30分から12時30分まで、出雲崎町民体育館でおこなわれます。新潟県初の女子プロ野球選手として活躍した益田詩歩さんの野球教室もおこなわれます。参加申し込みは以下のポスターに記された方法で事務局までお申し込みください。
(注意:開始時刻が『PM9:30』と記されていますが、『AM9:30』の間違いです)


(取材・撮影・文/岡田浩人)


【女子野球】新潟BBガールズ選抜が準優勝 IBA学童女子選抜大会

女子小学生の軟式野球の東日本選抜大会・第19回IBA学童女子選抜大会が1、2日と埼玉県でおこなわれ、新潟BBガールズ選抜が2年ぶりに決勝に進出。決勝でオール船橋プラス(千葉)に0-1で惜敗したが、2年ぶりの準優勝に輝いた。

準優勝に輝いた新潟BBガールズ選抜の選手たち

新潟BBガールズ選抜は県内の学童野球チームに所属する女子選手で構成される。過去この大会で2009年から2011年まで3連覇を果たしたことがある。3年ぶりの優勝を目指し、8月の選考会を経て、メンバーが決定。3度の全体練習をおこない、チームワークを育んできた。3年ぶりの優勝はならなかったが、頓所理加代表は「チームとして1つにまとまれたこと、1人1人が成長できたことが嬉しかった」と話した。

◎試合結果◎
<1回戦>

新潟BBガールズ7-0山武ホワイトスターズ

<準決勝>
新潟BBガールズ14-0三郷COMACHI(埼玉)

<決勝>
新潟BBガールズ0-1オール船橋プラス(千葉)

(文/岡田浩人 写真提供/BBガールズ普及委員会)


【女子野球】女子野球の強豪迎えて交流練習会開催 BBガールズ普及委員会

女子野球の普及活動をおこなっているBBガールズ普及委員会は1日に、埼玉県の強豪女子硬式野球クラブチーム「SAMURAI」を招き、開志学園女子硬式野球部との練習試合や交流練習会をおこなう。野球が好きな小学4年生から中学3年生までの女子の参加や見学者を募集している。

「SAMURAI」は日本代表選手を多数輩出している女子野球界のトップチームで今夏日本で開催される女子野球のワールドカップ代表候補が在籍している。開志学園女子硬式野球部は新潟県初の高校女子硬式野球部として昨年春に活動を始めた。当日は9:30からSAMURAIと開志学園の練習試合をおこなうほか、午後からは交流練習会をおこなう。場所は開志学園グラウンド(新潟市江南区亀田下早通2-7)。


(文/岡田浩人)