【ルートインBCL】“赤堀アルビ” 全体練習スタート

ルートインBCリーグの新潟アルビレックスBCが15日、青空が広がった新潟市のハードオフ・エコスタジアムで今季の全体練習を開始。今季から指揮を執る赤堀元之監督(44)のもと選手23人(野手1人と外国人選手3人を除く)が集合し、2015年シーズンをスタートさせた。赤堀監督はバットを持って守備練習のノックをおこなったり、ブルペンで投手陣の投球練習を見て積極的にアドバイスを送ったりしながら、精力的に監督初日を過ごした。

赤堀元之監督(左端)の指示を聞く選手たち

全体練習は午前9時からスタート。ウォーミングアップ、キャッチボールを終えた後、投手と野手が守備位置につき、連係プレーの確認をおこなった。ノックバットを持った赤堀監督が、投内連係について投手陣にボールさばきのタイミングなどを直接指導していた。午後からは野手陣がティーやフリー打撃で快音を飛ばしていた。

右から新人の前川哲、阿部拳斗、渡辺雄大、田村勇磨の4投手


ノックバットを持って守備練習の指導をおこなう赤堀監督

ティー打撃をおこなう新人の桑田真樹外野手

投手陣は去年リーグ最多勝を挙げた間曽晃平投手(27)と巨人の育成選手を経て3年ぶりに新潟に戻ってきた雨宮敬投手(27)の2人を皮切りに次々とブルペン投球をおこなった。新人投手も初日からブルペン入りし、見附市出身の高井俊投手(19・東北高-悠久山調理師専門学校出身)や柏崎市出身の前川哲投手(18・新潟産大附高出身)の県出身の新人2人も緊張した様子ながら赤堀監督の前で投球を披露した。

ブルペン投球をおこなう雨宮敬投手(左)と間曽晃平投手(右) 中央は赤堀監督


高井俊投手(見附市出身)は捕手を立たせたままの投球だった


渡辺貴洋投手(左・胎内市出身)と前川哲投手(右・柏崎市出身)

赤堀監督は「やるぞという気持ち。投手陣はそれなりに仕上げてきている。これからもっと投げ込んでもらいたい。きょうは渡辺雄大がよかった。間曽、雨宮もいい形で投げられている。(新人の)高井は立ち投げだったがこれから徐々に上げていってもらいたい。前川もいいものを持っているのでしっかり伸ばせてあげたら。選手が少しずつでもいい状態でやれるようにやっていきたい」と初日の感想を話した。

ブルペンで83球を投げ込んだ雨宮敬投手は「(3年ぶりの新潟で)心を新たにいい仲間、いいライバルと切磋琢磨できると思うと気持ちが高まる。力で抑えようとすると簡単に弾き返されると上(NPB)で実感した。制球と低めへの徹底した意識の大切さ学んできたので、新潟で磨きをかけたい」と再びNPB入りへの意欲を示した。その上で「開幕に合わせて段階を踏んで練習をしていきたい。(起用については)監督の指示に従うつもり。ただ自分としては毎日試合に入りたい気持ちがあり、リリーフで燃え上がるタイプだと思っている」と話した。

前川哲投手は「(初日で)すごくしんどい。何をするにも初めてで、自分が一番下手なので早く追い付けるようになりたい」と戸惑いを見せながらも、「先輩たちのサポートのおかげで楽しみながら好きな野球をやれている。(今季の目標は)先発として1年間ローテーションを守ること」と意欲をみせた。

全体練習は21日まで7日間連続でハードオフ・エコスタジアムでおこなわれる。23日からはオープン戦がおこなわれ、実戦での調整が続く。開幕戦は4月11日にビジターの福島県郡山市でおこなわれ、翌12日にハードオフ・エコスタジアムでホーム開幕戦がおこなわれる。

(取材・撮影・文/岡田浩人)


【ルートインBCL】新潟が必勝祈願 赤堀監督「全力で日本一を」

ルートインBCリーグの新潟アルビレックスBCは13日、新潟市中央区の神明宮で2015年シーズンの必勝祈願をおこなった。今季から指揮を執る赤堀元之監督のほか、11月と2月のトライアウトとドラフト会議を経て入団した新人を含む選手たちが、シーズンの無事と3年ぶりの独立リーグ日本一奪還を祈願した。

必勝祈願をおこなう新潟アルビレックスBCの選手たち

赤堀元之監督は「地域密着の形でリーグ優勝と日本一をお願いした。選手の力は十分にある。あとは自分の采配次第。選手をいい形でサポートして、いい成績を残せるようにしたい。(今季キャッチフレーズの)『全力』でチーム一丸となって日本一を目指すので応援をよろしくお願いします」と力を込めた。

新人の桑田真樹外野手はグアムで自主トレーニングをおこなってきた。日に焼けた浅黒い表情で、「きのう(新潟に)来たばかりで不安もあるが、ベストを尽くすだけ。シェアな打撃と自信がある足を見て欲しい。(父・真澄さんからは)最初は誰でも失敗するので思い切りやれと言われた」と話した。

今季から野手コーチ兼任となる稲葉大樹内野手は「選手としては今までと変わらず、1つ1つ執念を見せたい。コーチとしては指導者としての第一歩。不安はあるが、失敗を繰り返しながら経験にして指導者としてスタートを切れればと思う。目標は日本一。若手も自分を引きずり降ろしてレギュラーを獲るつもりでやってもらわないとチームが活性化しない」と若い選手たちの奮起を促した。

新潟アルビレックスBCは15日(日)から新潟市のハードオフ・エコスタジアムで全体練習を始め、オープン戦などで実戦感覚を養う。開幕は4月11日(土)。

<新潟アルビレックスBC 必勝祈願の動画>
https://youtu.be/5dnR9zMuQ4Q

(取材・撮影・文/岡田浩人)


【社会人】甲子園準V右腕の伊藤直輝投手がケガから復活登板

9日に開幕した第70回JABA東京スポニチ大会の予選リーグ戦・ヤマハ×セガサミーで、ヤマハの2年目・伊藤直輝投手(日本文理高-東北福祉大出身)が公式戦初先発。3回を投げ3失点だった。伊藤投手は2009年夏の甲子園の準優勝右腕で、大学4年生だった一昨年6月に右肘側副靭帯を断裂し再建手術を受けた。ルーキーだった昨季は公式戦の登板はなかった。

一昨年の右肘手術からの復活登板となった伊藤直輝投手(写真は昨年6月)

またこの日のヤマハの3番手として新人の池田駿投手(新潟明訓高-専修大出身)が初登板。1回1/3を投げた。試合結果はヤマハ2-6セガサミーだった。

(撮影・文/岡田浩人)


【早起き野球】初の女子チームが参加へ 第50回記念・新潟市早起き野球大会

毎年5月中旬から7月にかけて開催され、参加チーム数が日本一の規模を誇る「新潟市早起き野球大会」が今年50回目の節目を迎える。この大会に初めて「女子チーム」が参加を目指している。その名も「Heroines(ヒロインズ)」。チームは広く女性選手の募集をおこなうとともに、今月21日には新潟市内で初めての体験練習会を予定している。

初の女子早起き野球チーム「Heroines(ヒロインズ)」の募集告知

チームの監督を務めるのは和泉睦さん(32・写真中央)。一昨年末まで新潟アルビレックスBCの球団職員として主に広報を務めてきた。フリーアナウンサーの松井弘恵さん(42・写真右)と女子野球のBBガールズ普及委員会の代表・頓所理加さん(39・写真左)が選手として参加し、サポート役を務める。3人は松井さんが監督を務める「HIROES(ヒーローズ)」のメンバーとして男性に混じって早起き野球に参加してきたが、50回の記念大会に「女子だけのチームを作って参加したい」とチーム結成を決意した。

新潟市早起き野球大会は1966年に「新潟市勤労者早起き野球大会」としてスタートし、最盛期の1981年には944チームの参加があったが、以降は年々参加チームが減少し、去年は185チームの参加だった。それでも参加チーム数は全国一で、「日本一の早起き野球大会」として市民に親しまれている。大会は1部、2部、3部と壮年の部に分かれていて、規定では女性チームは壮年の部(今年から45歳以上のメンバーによるチーム)に出場できるが、過去の大会では参加がなかった。

初の女子早起き野球チームとなる「Heroines」は現在、選手を募集中。参加資格は新潟市に在住、または通勤、通学の女性(高校生以下は除く)。既に経験者、初心者の数名が参加の意思を表しているという。和泉監督は「初心者も大歓迎。野球のプレーに関しては私も初心者。野球が好きだけど今までプレーまではしたことがなかった、という人と一緒に楽しいチームを作ることができれば」と話している。21日の体験練習会には野球指導経験がある男性コーチが初心者にもわかりやすく指導する予定。問い合わせはヒロインズ事務局(メールアドレス info@uguisupower.com)まで。

チームのブログはこちら→
http://ameblo.jp/heroines30

(文/岡田浩人)


【イベント】元甲子園球児の渋倉准教授が指導者・保護者向けセミナーを開始

新潟南高のエースで4番打者として1989年夏の甲子園に新潟県代表として出場し、現在は桐蔭横浜大学でスポーツ心理学を専門とする渋倉崇行准教授(43)が8日、新潟市で指導者と保護者向けのセミナーを開いた。子どもや選手のやる気を引き出させるためにはどうしたらいいかを考える内容で、午前、午後のセミナーには少年野球の指導者など約40人が受講した。

スポーツ心理学の観点から「選手への動機づけが大切」と説く渋倉崇行准教授


指導者向けと保護者向けの2回で約40人が受講した

渋倉准教授は日本大、新潟大大学院を経て、名古屋大大学院を経て、現在は神奈川県の桐蔭横浜大学で教鞭をとっている。昨年、子どものための明るいスポーツ環境をつくることを目的とした非営利団『一般社団法人スポーツフォーキッズジャパン』を設立。今年は新潟市を皮切りに長岡市、横浜市、さいたま市の4か所でジュニア指導者と保護者向けの連続セミナーを開催することにしている。こうした研修活動を中心に、研究事業や途上国の子どもたちへの物資支援事業などをおこなう予定。

初回となった今回の指導者向けセミナーで渋倉准教授は「指導者からの叱責などによる『外発的動機づけ』ではプレーが消極的になり、何のために競技に取り組んでいるのか子どもたちがわからなくなる。上手くなった、自分でプレーをしている、と感じさせることで、スポーツは楽しいと子どもたちが自発的に取り組むような『内発的動機づけ』が大切」と受講者に説いた。セミナーは12月まで全4回開催される。

渋倉准教授は「まずは指導者自身が子どものスポーツ活動に責任を持ち、学び続けることが重要。自分自身は今までは研究が中心だったが、これからは実践的に指導者と関わっていき、そのお手伝いをしたい。自分自身もスポーツを通じて成長できた人間で、伝える材料もあり、専門で学んできたことをいかして、皆さんとスポーツの新しいあり方を考えたい」と述べた。今月22日には長岡市でも同様のセミナーを予定している。

(取材・撮影・文/岡田浩人)