【中学軟式】新潟KWBが決勝T進出 全国KWB選手権

KWBボール(旧Kボール)の夏の全国大会「第15回U15全国KWB野球選手権大会」のブロック予選が9日、静岡県でおこなわれ、新潟KWBクラブは7対0で宇治KB野球部(京都)をくだしAブロックで2連勝。上位4チームによる決勝トーナメント進出を決めた。

◎9日の2戦目の結果◎
新潟KWBクラブ7-0宇治KB野球部(6回コールド)
新潟 030 301 =7
宇治 000 000 =0
(バッテリー)
新潟:野澤(曽野木)、渡辺(堀之内)、山本(直江津)-小鷹(燕)、先川(
猿橋)

(文/岡田浩人)


【小学生軟式】オール阿賀野がベスト8 全日本学童軟式野球大会

小学生の軟式野球の全国大会「高円宮賜杯第35回全日本学童軟式野球大会」(マクドナルド・トーナメント)の3回戦が9日、東京・神宮球場などでおこなわれ、新潟県代表のオール阿賀野ジュニアが3対0で神奈川県代表の有馬フレンズに勝ち、ベスト8進出を果たした。準々決勝は10日(月)10時45分からおこなわれる。

ベスト8進出を果たしたオール阿賀野ジュニア

◎9日の3回戦の結果◎
オール阿賀野ジュニア3-0有馬フレンズ
阿賀野 300 000 0 =3
有馬フ 000 000 0 =0
(バッテリー)
阿賀野:加藤秀-坂井

(撮影・文/岡田浩人)


【高校野球】中越サヨナラ負け 21年ぶり勝利ならず 夏の甲子園

第97回全国高校野球選手権大会は9日、甲子園球場で1回戦がおこなわれ、新潟代表の中越は3対4で兵庫代表・滝川二にサヨナラ負けを喫し、21年ぶりの甲子園勝利はならなかった。

◎9日の1回戦の試合結果◎
中越3-4滝川二(9回サヨナラ)
中越 100 010 010  =3
滝二 001 002 001× =4
(バッテリー)
中越:⑩高井、①上村、⑪雪野-②波方
滝二:①友井-②芝本

(試合内容)
・9回裏の滝川二 ③川北 右前H ④建畑 犠打 ⑤山根 左前Hで1、3塁 ⑥結城 右前Hで1点
・9回表の中越 投手⑩塩本 ①入沢 三振 ②永井 右前H ③小林史 右前H ④波方 二ゴロで2塁アウト、1、3塁 ⑤治田 二ゴロ 無得点
・8回裏の滝川二 ⑥結城 中前H ⑦青木 犠打 中越投手交代⑪雪野 ⑧芝本 一ゴロ失策1、3塁 ⑨吉井 三振←140キロ ①根来 四球 ②大嶋 遊直←143キロ(雪野最速) 無得点
・8回表の中越 ④波方 遊直 ⑤治田 右飛 ⑥小林弘 左線二塁打 ⑦関川 遊ゴロ悪送球で1点 ⑧上村 二盗→四球 ⑨井口 中前Hも2塁走者が本塁でアウト 得点1
・7回裏の滝川二 ③川北 四球 ④建畑 捕前バント2塁アウト ⑤山根 3バント失敗 ⑥結城 二盗失敗 無得点
・7回表の中越 ⑨井口 遊ゴロ ①入沢 中前H ②永井 一ゴロ二塁アウト ③小林史 投ゴロ 無得点
・6回裏の滝川 ④建畑 左前H ⑤山名 右前Hで1、3塁 ⑥結城 二ゴロの間に1点、二塁はアウト ⑦青木 中前Hで1、3塁 ⑧芝本 中犠飛で1点 ⑨友井 左前H 中越投手交代①上村①根来 四球で満塁 ②大嶋 一ゴロ 得点2
・6回表の中越 ⑥小林弘 三振 ⑦関川 三前バントH ⑧高井 二ゴロ併殺 無得点
・5回裏の滝川二 ⑨友井 二ゴロ ①根来 中前H ②大嶋 二盗失敗→二ゴロH ③川北 三振 無得点
・5回表の中越 ⑧高井 中前H ⑨井口 犠打 ①入沢 死球 ②永井 中前Hで満塁 ③小林史 中前適時打で1点 ④波方 一邪飛 ⑤治田 二飛 得点1
・4回裏の滝川二 ⑤山名 右線二塁打 ⑥結城 犠打、走者3塁 ⑦青木 二直 ⑧芝本 遊ゴロ 無得点
・4回表の中越 ④波方 四球 ⑤治田 二盗失敗→二ゴロ ⑥小林弘 中前H ⑦関川 三ゴロ 無得点
・3回裏の滝川二 ⑧芝本 左中間二塁打 ⑨友井 バント投ゴロ、走者は2塁のまま ①根来 中前H1、3塁 ②大嶋 中前Hで1点 ③川北 投手強襲→遊ゴロ二塁死 ④建畑 二ゴロ 得点1
・3回表の中越 ①入沢 三振 ②永井 遊ゴロ ③小林史 遊ゴロ 無得点
・2回裏の滝川二 ⑤山名 二ゴロ ⑥結城 中飛 ⑦青木 二ゴロ 無得点
・2回表の中越 ⑦関川 三ゴロ ⑧高井 三振 ⑨井口 三振 無得点
・1回裏の滝川二 ①根来 二ゴロH ②大嶋 暴投で2塁→3バント失敗 ③川北 一ゴロ、走者3塁 ④建畑 一ゴロ 無得点
・1回表の中越 ①入沢 右前H ②永井 四球 ③小林史 犠打で2、3塁 ④波方 二ゴロ本塁狭殺 ⑤治田 中前適時打1点 ⑥小林弘 中飛 得点1

(先発メンバー)
先攻・中越
①左 入沢
②遊 永井
③中 小林史
④捕 波方
⑤一 治田
⑥三 小林弘
⑦右 関川
⑧投 高井
⑨二 井口

後攻・滝川二
①中 根来
②左 大嶋
③三 川北
④一 建畑
⑤二 山名
⑥遊 結城
⑦右 青木
⑧捕 芝本
⑨投 友井

(取材・文/岡田浩人)


【高校野球】中越 甲子園メンバー紹介① 背番号1~6

【中越 甲子園メンバー紹介①】

①上村将太(3年・投手) 塩沢中 166センチ65キロ 左投左打昨秋からエースナンバーを背負うサウスポー。秋の県大会決勝では日本文理の連勝記録をストップした。130キロ台の直球と変化球を低めに制球する。小2で野球を始めてからずっと投手で、中学では県大会ベスト8。「中学の先輩がプレーしていた」と中越に進学した。2年秋から背番号1を背負うものの、春と夏は背番号10の高井の成長から登板機会が少なかった。「正直悔しい部分もあるが、高井と一緒にチームを引っ張っていこうと決めている」と責任感は強い。父・真人さんは小出高校のエースだった。「お前が甲子園のマウンドに立っている姿が見たいから頑張ってくれ」と言われている。「中越の『背番号1』はいい投手、素晴らしい先輩たちが背負ってきた。歴代の先輩に恥じないよう、仲間の気持ちを背負って投げたいし、試合に出られなくても『コイツが背番号1でよかった』と思われるように役割を果たしたい」と話す。

②波方凌(3年・捕手) 堀之内中 181センチ81キロ 右投右打

プロのスカウトが注目する強肩強打の捕手。小4で野球を始めた時から捕手で、小出・庭山とは中学までバッテリーを組んできた。中越では早くから大型捕手として期待されてきた。この冬に自分の進路について考え、「プロに行きたい」と明確な目標を持った。「やるからには高校で一番上になるという目標を掲げてやれば、何に対しても通過点だと考えられると思った。だから新潟大会の決勝も甲子園も意識していない」ときっぱり。捕手としての心構えも「投手の一番いい球、決め球を見極め、そこまでの配球をしっかり考える。浮足立った時も自分が間を取って、ナインを落ち着かせることを意識している」と話す。「甲子園で活躍して、日本代表を目指したい。自分の魅力は長打。しっかり振って、チームに勢いをつけたいし、甲子園ではホームランを打ちたい」と意気込む。

③治田丈(3年・一塁手) 燕吉田中 173センチ90キロ 右投右打

右の長距離砲。そのDNAは父譲り。父・仁さんは30年前の1985年夏、中越の四番・一塁手として甲子園出場を果たした。あと数十センチで本塁打という三塁打を放ったスラッガー。その息子として、物心ついた時には父の甲子園でのビデオを見ていた。ただ父は息子に野球を強要しなかった。小2年で友人に誘われて野球を始め、小4で打てなかった時、初めて父に「野球を教えてください」と頼んだという。自宅での打撃練習では「毎日泣かされた」と笑う。「このユニフォームで甲子園に行きたい」と中越へ。早くも1年夏には代打デビューも2年夏はベンチから外れた。「考え方や練習の取り組み方を変えなければ」と奮起し、レギュラーの座を奪い返した。甲子園では「まずは1勝、そして父が打てなかったホームランを打つことが目標。やっと父が果たせなかったことをできる場所に立てる」と意気込んでいる。

④井口修一(3年・二塁手) 塩沢中 169センチ71キロ 右投右打

新潟大会の打率が.647でチーム一。“恐怖の九番打者”である。二塁手としてもクレバーな守備が武器。新潟大会決勝の1回には日本文理の先制点を防ぐ好守備を見せた。「文理の荒木選手はインサイドからバットを出すことが上手い選手。高井のスライダーが内側に決まっていたので、引っ張ることはないと思った」と予め位置をセカンドベース寄りに。ビッグプレーで試合の流れを引き寄せた。小学校では捕手で上村とバッテリーを組んでいたことも。中学から内野手で、「中越は新潟県内で一番厳しい練習と聞いていた」ことから進学を決めた。甘い球を逃さない積極的な打撃が持ち味。「新潟大会ではいいところで打順が回ってきた。楽な気持ちでプレーできたのが結果が出た要因」と分析する。「甲子園は声が聞こえづらい。しっかり大きな声を出して、自分のプレーをできれば」話す。冷静な分析家である。

⑤斎藤颯(3年・三塁手) 荒川中(新発田シニア) 178センチ76キロ 右投右打

主将、不動の四番打者だった斎藤をアクシデントが襲ったのは大会直前の6月25日。右足くるぶしの疲労骨折で「全治3か月」と診断された。しかし、「けがをしたことで一旦自分を見つめ直す時間ができた」と前向きにとらえる。長岡から遠く離れた村上市旧荒川町から中越へ。「県内で最も厳しい練習をするところで自分を鍛えたかった」と話す。入学式直後の自己紹介では周囲の誰もが初対面の中、「自分はスターになるためにこの学校に来ました」と挨拶。その度胸と精神力の強さに本田監督が惚れ込んだ。初めての寮生活で「母親のありがたみがわかった」と感謝を欠かさない。ケガから順調に回復し打撃練習を再開しているが、守備につくことはできない。「1打席に懸ける」と強い思いでその時を待つ。「ベンチ外の3年生の応援のおかげでプレーできている。長岡の皆さんの思いを背負い、新潟県の代表としてしっかり勝ちたい」と強い決意で臨む。

※斎藤颯主将のケガについてはこちらの記事をご覧ください
https://www.niigatayakyu.com/archives/9151

⑥永井海斗(3年・遊撃手) 新井中 164センチ70キロ 右投右打

二番打者として中軸へつなぐ役割を果たす一方、遊撃手では堅実な守備でチームを支えてきた。妙高市の出身で、「絶対に甲子園に行きたいと思っていた。中越なら目指せると思っていた」と親を説得して長岡市へやって来た。1年秋にケガをしてベンチ入りを逃したことがきっかけで、冬場「がむしゃらに練習した。自分の足りないところは打撃だったので、とにかくバットを振った」と他の選手の何倍も努力を重ねた。その結果、2年春から遊撃手を守る。「背番号をもらえたことが嬉しかった」と話す。7歳上の兄・拓磨さんも元高校球児。甲子園出場が決まると「よかったな」と言われて嬉しかったという。甲子園では「親にも兄にも恩返ししたい。受け身にならないように丁寧にプレーして、新潟県が成し遂げていない優勝を成し遂げたい」と目標を掲げる。

(取材・撮影・文/岡田浩人 撮影/嶋田健一)

 


【高校野球】中越 甲子園メンバー紹介② 背番号7~12

⑦入沢武弘(3年・左翼手) 刈羽中(柏崎シニア) 173センチ67キロ 右投左打

俊足巧打のリードオフマン。新潟大会の代率は.450でその役割を見事に果たしたが、「9番の井口に打率で負けたのが悔しい」と負けず嫌いな一面を見せる。小3で野球を始めるまでサッカーをやっていたが、友達に誘われ野球へ。柏崎シニアでは俊足と肩の強さをいかして外野手に。「私立の強豪校を倒して甲子園に行きたい」と中越へ入学。今春、思うように打撃で結果が残せず、「結果が出ないということは自分の練習が足りないからだ」とひたすら練習に打ち込んだ。「自分が塁に出れば打線がつながる。何でもいいので塁に出ることを意識している」と話す。50メートルは6秒4で走るが、「ホームから一塁を駆け抜けるまでは自信がある」という。「とにかく塁に出て、自分が最初にホームを踏みたい」と甲子園でもダイヤモンドを駆け抜ける。

⑧小林史弥(3年・中堅手) 堤岡中(長岡東シニア) 180センチ70キロ 右投右打
長打も打てる俊足の3番打者。小中学までは内野手。高校入ってからも内野手だったが、2年秋から俊足をいかして外野手に。守備での「一歩目には自信がある」と話す。「他の私立のセレクションに落ち、見返してやりたかった」と地元の中越に進学。入学直後、本田監督に通学態度を注意された。「監督から『お前が本物になれるかなれないかはここだ』と言われた。何を目指してこの学校に来たのかを考えた。私生活も野球に全部つながっている」と心を入れ替え練習に取り組んだ。チームでは斎藤を支える副将でもある。新潟大会の準決勝・小出戦では均衡を破る適時打を放った。「颯がああいう状況(ケガ)で苦しかった。絶対に勝つという執念で打てたヒット」と振り返る。「甲子園では新潟に中越高校があるぞと見せつけたい。思い切りプレーして輝きたい」と話す。

⑨小林弘樹(3年・三塁手) 堤岡中(長岡東シニア) 171センチ71キロ 右投右打
チャンスに強い6番打者。秋の県大会決勝では本塁打も放ちパンチ力もある。父は長岡商の野球部OBで、小学4年生で野球を始め、投手や捕手、内野手をこなした。シニア時代のコーチに勧められ中越へ。「日本文理や新潟明訓が甲子園に行っていたので、その2強と戦う私立で甲子園を目指したかった」という。2年春の時、メンバーに入れなかったが「このままではダメだと自主練習を必死にした」。その努力が結果につながり、2年夏でベンチ入り。去年秋はサード、今年春はライトだったが、斎藤のケガで再びサードへ。「本田監督から頼むと言われ、自分がやってやろうと考えた。いろいろな経験ができているのはプラス」と前向き。「チャンスで自分の打撃を心掛けたい。つなぐことを意識しチームの勝利に貢献したい」と話す。

⑩高井涼(3年・投手) 長岡大島中 180センチ71キロ 右投右打

新潟大会の優勝投手で最速138キロの直球と多種類のスライダーで打たせて取る。小3から投手で全国大会出場経験もある。中学の時、自分の力のなさを嘆き、野球をやめようかと考えたが、病気で野球を諦めた3つ上の兄・夏紀さんから「こんなところで諦めていいのか」と叱咤され奮起。「兄ができない分、自分が甲子園に行かなければ」と強い決意で臨んできた。冬場の走り込みで秋までにはなかった速い変化球を習得。夏の大きな武器になった。「甲子園は小さいころからの夢で、そこで活躍するのが目標。甲子園は打者のレベルも上がる。武器であるスライダーをコースに投げ分けて、気持ちで引かないこと」。目標は「全国制覇」ときっぱり話す。

⑪雪野敏和(3年・投手) 小出中(長岡東シニア) 176センチ71キロ 右投右打

小3で野球を始めてから「ずっと投手」。制球力が身上の投手だったが、高校に入ってから球速が「急激に伸びた」と話す。直球の最速は141キロ。6月の北信越大会準決勝・敦賀気比戦の途中からマウンドに上がり、センバツ王者を相手に真っ直ぐで勝負し好投。「通用する球があった。あれ以上の打線はなかなかないし、自信になった」と笑顔を見せる。「甲子園でも登板機会があれば持ち味である真っ直ぐでドンドン押したい。自己最速を更新したい」と意気込む。

⑫広川健介(2年・捕手) 長岡西中(長岡東シニア) 172センチ60キロ 右投右打2年生で唯一のベンチ入り。小3で野球を始め、中学時代はで長岡東シニアで三塁手として活躍。「長年甲子園に行っていなかったので、自分たちの力で長岡から甲子園に行きたいと思った」と中越に進学した。高校では強肩とクレバーさを買われ捕手に。ブルペンで投手の球を受ける。「投手のボールの状態をしっかり把握して波方さんに伝えたい。甲子園は野球を学べる場所」と話す。元気と肩の強さをいかしたプレーを心掛ける。

(取材・撮影・文/岡田浩人 撮影/嶋田健一)