【中学軟式】新潟の秋4強が強豪・秀光中&星稜中に挑む 新潟県中体連・強化試合

新潟県中体連・軟式野球専門部は22日、新潟市のハードオフ・エコスタジアムに昨夏全中優勝の仙台育英秀光中(宮城)と全国制覇5度の星稜中(石川)の強豪2校を招いた強化練習会の2日目をおこなった。秋のオンヨネ杯(県新人大会)で優勝した新井中、2位の宮内中、3位の柏崎第三中と千田中の4校が強化試合に臨んだ。2日間の結果は県勢の7戦全敗、無得点で終わったが、来年8月に控えた全国中学校軟式野球大会(全中)に向けた強化、運営面での収穫や課題が明確となった2日間だった。

第2試合の県新人大会優勝の新井中×昨夏全中優勝の仙台育英秀光中


◎22日の強化試合結果◎

①宮内中0-4星稜中
宮内 000 000 0 =0
星稜 011 002 × =4
(バッテリー)
宮内:①酒井-⑩関
星稜:①知田、⑬酒井-②有松

宮内中①酒井蒼汰投手 被安打6も四死球7と制球に課題が残った


星稜中①知田爽汰投手 5回を投げ被安打1、無失点の安定した投球をみせた


試合終了 星稜中(左)に食らいついた宮内中だったが終盤突き放された

◆宮内中・関敬斗主将の話◆
「相手の体が大きくて打撃のスイングに迫力がありプレッシャーがかかった。先制されて雰囲気が沈んでしまったが、強気で打ってやるという気持ちが大事。相手の雰囲気の作り方や全力疾走が勉強になった。下半身をしっかり鍛えてどんな投手にも対応できるようになりたい。来年は星稜中を倒したい」

◆宮内中・酒井蒼汰投手の話◆
「守備はしっかり捕るところで捕る、打撃はセンター返しで、レベルの差を感じた。ウチの捕手は肩がいいが自分のクイックが遅くて走られてしまった。走者を背負った時のけん制や四球が多かったことが課題。ただ、強かったが勝てない相手ではないと思った」


②新井中0-4仙台育英秀光中
秀光 002 000 2 =4
新井 000 000 0 =0
(バッテリー)
秀光:⑨星、①岩間-②水岡
新井:①池田、⑩大野絢-⑩大野絢、①池田

新井中①池田真士投手 5回を投げ被安打3、失点2の内容だった


秀光中⑨星虎州雲(こすも)投手 3回を投げ被安打1、無失点の内容


新井中のナイン 来年3月には全日本少年春季軟式野球大会に出場する


新井中の2番手⑩大野絢平主将 2回を投げ2失点


秀光中①岩間大翔投手 前日に続く連投も4回を投げ被安打1、無失点

◆新井中・大野絢平主将の話◆
「ミスで点を失ってしまった。ミスがなければもっと緊迫した試合ができたと思う。秀光中は体つきが大きく、スイングも鋭かった。投手は変化球の制球もよく、球が伸びていた。ヒット数も少なかったので課題は打撃。点を取らないことには勝てない。冬場に振り込んで、春の全国大会に臨みたい」

◆新井中・池田真士投手の話◆
「もっと打たれるかと思っていたが、思っていたより相手の打ち損じが多かった。自信にもなったが、もっとレベルアップしなければという思いもある。冬は走り込んで、もっと真っ直ぐの速度を上げて、変化球の制球を磨きたい」


③柏崎第三中0-3星稜中
星稜中 020 100 0 =3
柏崎三 000 000 0 =0
(バッテリー)
星稜中:①寺沢、⑪荻原-②有松
柏崎三:①阿部哲-②田村

柏崎三中①阿部哲朗投手 7回を完投し、被安打6、失点3だった


柏崎三中ナイン 6回に得点圏に走者を置いたが無得点に終わった


④千田中0-5仙台育英秀光中
秀光 011 003 0 =5
千田 000 000 0 =0
(バッテリー)
秀光:④大栄-⑨星
千田:⑤川上-②和田

7回裏、左前にチーム初安打を放った千田中の1番・和田大夢選手


秋3位の千田中は部員わずか10人 終盤に守備の乱れから追加点を許してしまった



星稜中・田中辰治監督(写真左)の話◇
「展開を一歩間違えたら逆になっているケースもあり、(相手の)レベルは高いと感じた。ウチは機動力を使い相手のスキを突いて得点という形と思っていて、きょうはできたが、打撃は(宮内中戦で)縦の変化球に目が行って打者が迷ってしまった。中学生は1球に対して甘い部分がある。勝負の世界は甘くないということが分かっているようで分かっていないところがある。ピンチの後には必ずチャンスがあるし、チャンスの後にはピンチが来る。今回の(新潟遠征の)経験は子どもたちにとっても大きいし(来年の全中へ)自信に繋がる。ここ(エコスタ)で勝てるようにならなければ。(新潟の選手へのアドバイスは?)体の大きさは変わらない。勝負どころをどこで点数を取るか、どこで守るか・・・差はそこだと思う。能力の差はそんなに変わらない」


◇仙台育英秀光中・須江航監督(写真中央)の話◇
「公式戦が今季全て終了した中で、こういう大きな舞台を用意していただいてやれたことは大きく、実りある遠征だった。来年の全中本番の会場で大きな経験ができた。(新潟の選手は)個々のポテンシャルは僕らよりも高いと思う選手が何人もいた。その個のポテンシャルを発揮する方法を作らなければいけない。例えば打順の組み方。人数が少ないならば、力がある選手、力がないと思う選手を分散して得点できるシステムを監督が考えなければならないと思う。9人全員が力がある選手などということは大阪桐蔭さんでもない。自分で塁を奪える選手、長打が望める選手、盗塁ができる選手、自分で出塁できないが塁を与えること(進塁)ができる選手、など、打順をもう一度疑ってみる必要があると感じた。(新潟の中学生にアドバイスは?)ゲーム性を正しく理解して練習すること。ノーアウト走者1塁からアウトと引き換えに走者を進めても得点できない。どこかで塁をまたがないと得点できない。その方法(盗塁や進塁など)を持たないと得点できない。人数が少なくても状況設定をした練習はできる。個人の投げる力、打つ力は劣っていない」

(取材・撮影・文/岡田浩人)


【中学軟式】強豪の秀光中&星稜中が来県 新潟県中体連が強化試合

新潟県中体連・軟式野球専門部は21日、新潟市のみどりと森の運動公園に仙台育英秀光中(宮城)と星稜中(石川)の2校を招いて強化練習会をおこなった。来年8月に新潟県で初めて開催される全国中学校軟式野球大会(全中)に向けた競技力の強化と運営リハーサルを兼ねたもので、22日にはハードオフ・エコスタジアムでも予定されている。仙台育英秀光中は昨夏全中優勝し今夏は準優勝、星稜中は全国制覇5度の経験がある全国強豪校として知られる。21日は新潟地区と下越地区の計3校(坂井輪中、黒川中、巻西中)が強化試合をおこなった。22日はオンヨネ杯(県新人大会)でベスト4に入った新井中、宮内中、柏崎第三中、千田中の4校が強化試合に臨む。

第1試合 仙台育英秀光中×坂井輪中


◎21日の強化試合結果◎

①坂井輪中0-11仙台育英秀光中(5回終了、時間切れ)
坂井輪 000 00 =0
秀光中 650 00 =11
(バッテリー)
坂井輪:⑩安城-②田中
秀光中:④大栄、⑨星-②水岡

坂井輪中⑩安城健汰投手

◆坂井輪中・安城健汰投手(主将)の話◆
「(序盤は)どこに投げても打たれる感じがした。直球では抑えられないのでツーシームの動く球で抑えられればと思っていた。3回以降は初球を振ってくる傾向が見えたので、初球に甘くならないように気をつけた。相手はダッシュ、カバーリングがしっかりしていた。きょう間近で見たいいところを真似したい」


②黒川中0-20星稜中(5回終了、時間切れ)
黒川中 000 00 =0
星稜中 947 0× =20
(バッテリー)
黒川中:①久世、⑤横田-②中村
星稜中:③知田、⑲竹内、⑬酒井-②有松
(本塁打)
星稜中:笠井(3回・3点R)

全国制覇5回(全中3回、全軟2回)の強豪・星稜中


星稜中×黒川中


1回裏、星稜中が5番・有松和輝選手の左前適時二塁打で3点目を挙げる


③巻西中0-4仙台育英秀光中
巻西中 000 000 0 =0
秀光中 300 010 × =4
(バッテリー)
巻西中:①宮田-②内藤
秀光中:⑨星、③千葉、①岩間-②水岡

巻西中①宮田晴斗投手 秀光中打線を3安打に抑えた


仙台育英秀光中①岩間大翔投手 最終回に登板し伸びのある直球と鋭い変化球を披露

◆巻西中・宮田晴斗投手の話◆
「全国レベルは最後の決め球でも甘かったら持って行かれる。厳しいところじゃないと通用しない。初回は相手の出方が分からずバタバタしてしまって、それが伝染して守備のミスにつながってしまった。(秀光中のエース・岩間投手は)直球が速く、変化球がキレていた。同じ中学2年生だが体格が違って高校生のようだった。刺激になったし、高校生になった時に甲子園で対戦したいと思った」


◎22日の強化試合の予定◎
<ハードオフ・エコスタジアム 見学自由>
①9:00 宮内中(新潟2位)×星稜中
②10:50 新井中(新潟1位)×仙台育英秀光中
③12:20 柏崎第三中(新潟3位)×星稜中
④13:50 千田中(新潟3位)×仙台育英秀光中
※試合開始時刻は変更する場合があります

(取材・撮影・文/岡田浩人)


【BCL】2年連続最多勝の間曽が退団 BC新潟

ルートインBCリーグの新潟アルビレックスBCは20日、間曽晃平投手(27)が退団すると発表した。間曽投手は2年連続最多勝に輝いた新潟のエース。球団によると「本人の申し出による退団」で、間曽投手は球団を通じて「環境を変え、新たな場所でもう一度NPBに挑戦したい」とコメントしている。四国アイランドリーグplusで現役を続けるものとみられる。

退団が決まった間曽晃平投手

間曽投手は神奈川県の出身で、横浜商高、神奈川大を経て、2010年に新潟アルビレックスBCに入団した。先発、中継ぎ、抑えのどこでも任せられるタフな投手で、昨季は13勝を挙げリーグ最多勝と投手MVPを獲得。今季も13勝を挙げ、2年連続となるリーグ最多勝を獲得した。先月のNPBドラフト会議での指名が期待されたが、指名球団がなかったため、今後の去就が注目されていた。

<間曽晃平投手が球団を通して発表したコメント>
「この度、6年間在籍した新潟アルビレックスBCを退団することになりました。サポーターの皆様には私自身の口から退団の旨をお伝えしたかったのですが、このような形でのご報告となってしまい大変申し訳ありません。NPBドラフト会議終了後、現役を続けるかなどを含め色々と悩み、様々なオファーもしていただきましたが、環境を変え新たな場所でもう一年(もう一度)、NPBに挑戦しようという決断に至りました。6年もの間、私を受け入れてくださった新潟球団の方々、応援してくださったサポーターの皆様、本当にありがとうございました。長年親しんだ新潟の地を離れるのは名残惜しく寂しくもありますが、新たな環境でチャレンジする私を応援していただけたら幸いです。私自身、新潟を第二の故郷と思っています。皆様、6年間本当にありがとうございました。またこれからも新潟アルビレックスBC並びに、私間曽晃平をよろしくお願いいたします」

(取材・撮影・文/岡田浩人)


【高校野球】21世紀枠 新潟県推薦校は五泉

新潟県高野連は19日、来春甲子園でおこなわれる「第88回選抜高校野球大会」の21世紀枠の新潟県候補校に五泉高校の推薦を決めた。五泉は今秋の県大会でベスト4に進出。特に今夏の優勝校・中越や甲子園常連校である新潟明訓といった私立強豪校を撃破したことが高く評価された。過去5年間で県大会ベスト4が2回、ベスト8が2回、ベスト16が2回と好成績を挙げている。2012年秋にはベスト4に進出し北信越大会に出場、21世紀枠の北信越地区最終候補に選ばれている。甲子園は春夏とも未出場。

21世紀枠の新潟県推薦校に選ばれた五泉(ことし9月撮影)


五泉の廣瀬生成投手 キレのあるスライダーで中越、新潟明訓を撃破する原動力となった

県高野連は推薦理由として、①地域でのスポーツ・文化活動の際に審判や楽器の運搬など裏方として積極的に運営に協力しているほか、周辺の清掃や除雪ボランティアなどの地域貢献で住民からの信頼も厚く、甲子園への出場が住民の悲願であること。②近年の大会での好成績。③創立95年の伝統校で文武両道を実践している、ことを挙げている。

21世紀枠は12月11日に北信越地区で1校に絞られた後、来年1月29日に開催される選抜大会の選考委員会で決定される。五泉が選ばれれば春夏通じて初の甲子園出場となる。

(取材・撮影・文/岡田浩人)


【BCL】新潟の2選手がドラフト対象に 関東トライアウト

ルートインBCリーグは14日、千葉県柏市のJR東日本野球部グラウンドで来季の入団テストとなる合同トライアウト(関東会場)の1次テストをおこなった。エントリーした約110人が50メートル走や遠投、投球・打撃テストなどに挑み、47人が15日におこなわれる実戦形式の2次テストに進んだ。新潟県からは高校生2人を含む6人が受験し、2人が2次テストに進んだ。22日には関西でもトライアウトがおこなわれる。2次テストに進んだ選手が28日におこなわれるBCLドラフト会議の指名対象者となる。

合同トライアウトで50メートル走に挑む受験者

1次テストは50メートル走に始まり、遠投、守備テストをグラウンドでおこなった。雨脚が強くなったため、投手のブルペン投球テストと野手の打撃テストは室内練習場で実施した。

新潟県関係では高校3年生2人、専門学校生1人、社会人3人が受験。2次テストに高校生1人と社会人1人が進んだ。2次テストに進んだのは上越高校3年の古澤敦也選手(18)と、昨夏甲子園ベスト4メンバーで日本文理高校出身の片岡優斗選手(19)。

古澤選手は今春県大会でベスト4入りした上越高校の中軸として活躍した右投げ左打ちの外野手。183センチと長身。「小学生の頃、新潟アルビレックスBCの試合に参加して、この舞台から目標のNPBを目指したいと思ってきた。打撃をアピールしたい」と話した。

上越高校3年の古澤敦也選手 打撃テストでは左打席から力強い打球を飛ばした

片岡優斗選手は昨夏甲子園でベスト4に進んだ日本文理高校で5番・一塁手を務めた。右投げ右打ちのパワーヒッターで、高校卒業後は会社員として働きながら、新潟市のクラブチームに所属し硬式野球を続けてきた。「高いレベルに挑戦したかった。もっと野球に打ち込みたい」とBCリーグ受験を決意。打撃テストでフルスイングを披露した。

日本文理高校出身の片岡優斗選手 パワフルなスイングを披露した

2次テストに進んだ2人は28日に東京でおこなわれるドラフト会議の指名対象者となる。そこで指名されれば合格となり、BCリーグの選手として新たな一歩を踏み出すことになる。BCリーグのドラフト会議では出身選手を地元球団が優先的に指名できる「地元枠」がある。新潟アルビレックスBCの編成担当者は「野手は重要な補強ポイント」と話していて、2次テストの出来次第では2人が地元・新潟でBCリーガーとしてプレーする可能性が出てきた。

15日の2次テストは実戦形式でおこなわれる。22日には関西でもトライアウトがおこなわれる。BCリーグドラフト会議は28日午後から東京都内でおこなわれ、会議の模様はインターネットで生配信される予定。

(取材・撮影・文/岡田浩人)