【小中学・高校野球】野球人口減に歯止めを 青少年野球団体協議会が新プロジェクト

新潟県高野連をはじめ、中体連、学童野球、さらにリトルシニアなど硬式野球のリーグが横断的に組織した「新潟県青少年野球団体協議会」は23日、新潟市のハードオフ・エコスタジアムで記者会見を開き、新プロジェクトを含む今後の活動方針を説明した。

来年1月30日に元日本ハムの稲葉篤紀氏を招き、指導者や小学生保護者向けの講演会を開催するなどの「NIIGATA野球サミット」を開催するほか、投球動作技術や野球のマナーなどを記したカラー教則本「新潟メソッド」の製作を進めると発表した。野球人口の減少に歯止めをかけるために、小学校、中学校、高校の各野球団体が一体的に取り組む試みで、全国的にも例がない。

新プロジェクトのキャッチフレーズ「始めよう!楽しもう!続けよう!」を発表

新潟県青少年野球団体協議会は2009年のハードオフ・エコスタジアム完成をきっかけに、それまでバラバラで活動してきた軟式、硬式の各野球団体が一体となって普及・強化に取り組んでいこうと2011年に組織された。新潟県高野連のほか、県中体連、県野球連盟、県スポーツ少年団、リトルシニア中学硬式野球協会新潟ブロック、リトルリーグ信越連盟、ヤングリーグ、新潟ポニーなどの各野球団体と、野球ひじの防止に取り組む野球障害ケア新潟ネットワークによって組織されている。同協議会が子どもの肩やひじのケガを防ごうと2012年に作成した「野球手帳」は小中学生や指導者に配布されケガの防止に役立てられたほか、全国的なスポーツ・医療関係者の団体から最高賞を受賞するなど大きな反響を呼んだ。

会見には県内の各野球団体の代表が集まった

今回の会見で発表された新プロジェクトは新たなキャッチフレーズ「始めよう!楽しもう!続けよう!」のもと、野球の普及のために大きく分けて3つの柱からなる取り組みをおこなう。

1つめは来年1月30日に新潟市の朱鷺メッセで「NIIGATA野球サミット」を開催。元日本ハムの稲葉篤紀氏を招き、県内の指導者や小学生の保護者を対象に野球への取り組みや指導者としての心構えなどを伝えてもらう講演会を行う。野球を楽しんで続けてもらうための新たなきっかけづくりという狙いがある。

2つめは「新潟メソッド」と名付けられた教則本の製作で、思いやりや感謝など野球を通じ子どもたちに学んでほしいことを保護者に伝えるほか、挨拶などグラウンドでの基本的なマナーやケガ防止のための投球動作技術の解説など、新潟の野球人ならば知っておいてほしい内容が掲載される。1月30日のサミットで発表される予定。

3つめは野球ひじや野球肩の予防のための取り組みで、12月19、20日にハードオフ・エコスタジアムで野球ひじの検診やトレーニング教室など行い、ケガ予防に力を入れていく。

野球障害ケア新潟ネットワーク・山本智章代表(新潟リハビリテーション病院院長)


協議会のロゴマーク(左)と新キャラクター 今後ホームページも開設し活動を紹介する予定


協議会のロゴ、キャラクターをデザインした(株)フレーム代表・石川竜太氏


青少年野球団体協議会・竹田直人代表(新潟県高野連専務理事)

同協議会の竹田直人代表(新潟県高野連専務理事)は「野球を通して学びを体験してきた大人の責務として、団体が1つになり、友情の育成、そして強化につなげていくこと。低年齢層の野球人口が減っていることは新プロジェクトの大きなきっかけの1つ。野球を通した学び、友情を多くの人に感じてもらいたい」と話し、「今後は協議会内の団体の交流を図るほか、他の競技団体との交流や、都道府県の垣根を越えた交流にもつなげていきたい」と意欲を示した。今月末にはプロからアマチュアまでの各団体が一体となって野球の普及をおこなっているNPO法人北海道野球協議会の活動を視察、意見交換をおこなう予定。

同協議会では来年8月に新潟市などで開催される全国中学校軟式野球大会(全中)を通して「全国に新潟県の取り組みを発信したい」としている。

協力を誓う各団体の代表 一体となって野球の底辺拡大、普及に取り組む

(取材・撮影・文/岡田浩人)


【小中学・高校野球】野球人口減に歯止めを 青少年野球団体協議会が新プロジェクト” への1件のコメント

  1. これからの野球(スポーツ)指導者や親が、いかに子供を 育成するか楽しみです。

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