新潟市と三条市で開催中の第38回全国中学校軟式野球大会(全中)は20日、2日目の2回戦がおこなわれ、新潟県代表の本丸中は青森・下長中に2対8で敗れ、初戦突破はならなかった。新潟県大会で優勝し、開催地代表として全中出場を果たした本丸中だったが、1点差で迎えた4回に失策からピンチを迎え、野手選択やスクイズなどで追加点を許した。磨いてきた打線でチャンスを作ったものの、あと1本が出なかった。
初戦となる2回戦で敗れた本丸中
◎20日の2回戦の試合結果◎
本丸中2-8下長中(青森)
下長 200 420 0 =8
本丸 100 010 0 =2
→本丸中は初戦突破ならず
(バッテリー)
下長:金、佐々木-佐々木、對馬
本丸:渡辺泰-佐久間
◎戦評◎
本丸中は中盤に守備のミスから失点。打っては相手の6安打を上回る8安打を放ちながらも、好機であと一本が出なかった。
下長中は1回表、先頭の三浦が二塁打で出塁し、犠打で1死3塁とすると、三番・佐々木の右前適時打で先制。さらに2死2、3塁からボークで追加点を挙げた。
本丸中は1回裏、持ち前の長打力を発揮し、二番・藤木航の左前二塁打、三番・新保の左中間二塁打ですぐさま1点を返す。
2回からは両先発投手がテンポの良い投球で0に抑えたが、4回表に下長中がビッグイニングを作る。先頭の風穴が内野ゴロ失策で出塁すると、安打と犠打で1死2、3塁とし、七番昆の三ゴロが本塁への野手選択となり1点を追加。この後、九番・佐藤龍のスクイズで1点、一番・三浦の適時打で2点挙げ、この回だけで4得点と試合を優位に進めた。
本丸中は4回裏に1死満塁の好機を作るも併殺打で無得点。
5回には下長中に連続長打で1点、スクイズで1点を追加され、突き放された。
本丸中は5回裏に1死から二番・藤木航の三塁打を足掛かりに1、3塁として、四番渡辺大の犠飛で1点を返したが、後続が断たれた。6回にも先頭が死球で出塁したが併殺打で好機を広げられず、最終回の7回も2死満塁も無得点で終わり、6点差で敗れた。
本丸中の先発①渡辺泰成投手(3年)
1回裏、本丸中が三番・新保景土選手(3年)の左中間二塁打で1点を返す
5回裏、本丸中が四番・渡辺大也選手(3年)の犠飛で1点を返す
7回裏、本丸中は2死満塁も渡辺泰成選手の当たりはフライとなりゲームセット
◆本丸中・皆川俊勝監督の話◆
「大事なところでミスが出てしまった。辛抱強く守るのが選手の持ち味だったが、きょうはそれができなかった。いつも通りのことをやることは難しいと改めて感じた。打つ方では自分たちが一生懸命やってきた打撃がしっかりできたのは大きかったが、そこでも最後の1本が出なかった。打つ方も守る方も相手の方が一枚上だった。ただ選手は今まで練習してきたことをしっかりやってくれた。(3年生は)ここまで力をつけてきたことは褒めてあげたいし、地道に頑張れば成果を出すことができると彼らが表現してくれたことは誇りに思う。たくさんの方に支えられ、大会に参加できていることを改めて感じた。きょうも保護者、地域の人、生徒・・・たくさんの人が集まってくれて、その中で野球ができたのは幸せだった。また頑張りたい」
◆本丸中・佐久間郁主将の話◆
「相手が一枚も二枚も上だった。ミスもたくさんあり、悔いがないといえばウソになるが、自分たちの野球をしっかりやった上での負けなので、すがすがしい気持ち。(入りは)硬かった。全国大会を無駄に意識した。立ち上がりは苦しかった。自分たちの野球はできたが、楽しみきれなかった。(後輩へは)自分たちは秋はどん底からのスタートだった。それを見ているので最初から頑張ってくれれば。(高校野球に向けては)甲子園に行って、全国制覇の夢をまだ叶えていないので、そこに向かって努力したい」