社会人野球のバイタルネット(新潟市)が4日、新潟市の白山神社で必勝祈願をおこない、3年ぶりとなる夏の都市対抗と秋の日本選手権の出場を誓った。その後、選手たちは初練習で汗を流し、巻き返しを期す2017年をスタートさせた。
必勝を期したバイタルネットの選手たち 前列中央が佐藤英司監督
バイタルネットのチームとしての始動は例年、1月の10日前後の全体練習からだったが、今年は「恐らく初めて」(佐藤英司監督)と話す“必勝祈願”をおこなった。会社や地域の期待を背負いながらも一昨年、昨年と2年連続で夏の都市対抗と秋の日本選手権の出場を逃してきた。その流れを変えるためにも、全員が神前での必勝を誓い、心新たに2017年をスタートさせた。
白山神社で必勝祈願に臨んだバイタルネットの選手たち
佐藤英司監督は「初めての必勝祈願だったが、いよいよスタートだなという気持ち」と気を引き締めた。今春には近年にはない9人もの新人選手が入団することから、「メンバーががらりと入れ替わる。新人が入ることで、現在いる選手にもいい影響を与えられるようなチームづくりをしたい」と今季の方針を示した。その上で、6月に地元・新潟市で最終予選が開催される都市対抗・北信越予選について「絶対に(勝つ)。そこが行ければ、その後の(秋の)日本選手権も自ずと行けると思う」と話し、まずは3年ぶりとなる都市対抗本大会出場を地元で決めるという強い決意を示した。
佐藤監督はキーマンとして「投手陣では津花(康平)。亀谷(拓朗)とともにリーダーとしてやってくれている。本人も期するものがあると思う。野手陣では(鈴木)裕一。去年の終盤から何かを掴んで変わってきた。背中でチームを引っ張る自覚もある」と期待を込めた。
選手たちはみどりと森の運動公園・室内練習場で初練習をおこなった
キャッチボールをおこなう選手たち 初練習には全員が顔を揃えた
選手たちはこの後、新潟市西区のみどりと森の運動公園・室内練習場で初練習をおこなった。ランニング、キャッチボールなどの軽めのメニューで汗を流した。
在籍5年目を迎え今季から主将を務める島野量平内野手(26)は「身の引き締まる思い。チームの顔になった訳なので、先頭に立って何とか都市対抗に導けるような活躍をすることが目標。チームを1つにして3年ぶりの東京ドームを味わいたい」と決意を示した。
バイタルネットは4月上旬に静岡県でおこなわれるJABA静岡大会を皮切りに、今季の公式戦をスタートさせ、5月の新潟大会を経て、5~6月の都市対抗1次予選と2次予選に備える。
◎メモ◎
バイタルネット硬式野球部は新潟市を拠点に活動する社会人野球の企業チーム。新潟市西区に新潟物流センターがある医薬品卸の会社で、旧会社名は「ニチエー」。2001年に3社が合併し現在の社名になった。これまで夏の都市対抗野球大会には3回(2010、2011、2014年)、秋の日本選手権には6回出場を果たしている。昨季、北海道日本ハムファイターズで日本シリーズ優勝の胴上げ投手となった谷元圭介投手はバイタルネットOB。
(取材・撮影・文/岡田浩人)