【BCL】加藤健氏が球団社長補佐に 「新潟に数多く恩返ししたい」

ルートインBCリーグの新潟アルビレックスBCは16日、新潟市のハードオフ・エコスタジアムで会見を開き、昨季限りで巨人を退団し現役を引退した加藤健氏(35・新発田農高出身)が球団社長補佐に就任すると発表した。加藤氏は「新潟に数多く恩返しをしたい。もっとチームを強くして、幅広く貢献したい」と話し、地元・新潟での第2の野球人生をスタートさせた。

球団社長補佐に就任した加藤健氏(左)は池田拓史球団社長と握手

会見では池田拓史球団社長が加藤氏のフロント入りの経緯と実務の内容を説明。11月の12球団合同トライアウト後、数回にわたって話し合いを続ける中で、今月になって加藤氏が現役引退を表明したことでフロント入りの話が一気に具体化したという。池田社長は「18年間のNPBでの経験をいかし、新潟県民や子どもたちに野球の楽しさ素晴らしさを伝えていただきたい。球団運営で幅広く携わっていただき、いろいろな領域でこの球団のレベルを上げていく力をお借りしたい」と期待を寄せた。具体的な業務として、球団が開催している野球塾で不定期のコーチとして子どもたちに指導をするほか、編成、運営、営業、講演会など「多岐にわたって携わっていただく」(池田社長)という。

現役引退表明後、初めての記者会見となった加藤氏は「ユニフォームを着て1年でも長くやりたいと思っていたが、引退後のことも考えてきた中で、ユニフォームを着ないでいろいろな角度から野球を見たいと思った。これから新潟に数多く恩返しをしたい。もっともっとチームを強くして、幅広く貢献したい」と意気込みを話した。

「もっとチームを強くして、幅広く貢献したい」と語る加藤氏

高校卒業後、巨人入りし、新潟県出身選手として最長となる18年間をプロで過ごした加藤氏は「18年やってきたが、(1年目に)巨人のキャンプに行った時は『凄いところに入ったな』と思った。ただ『この年齢になる頃にはあのくらいの選手を目標にしよう』など先を考えながら過ごしていた」と振り返り、「18年間はあっという間。野球も人間的にも成長させてもらった。思い出はゲームセットの瞬間にみんなでマウンドに集まるその一瞬が何回味わってもうれしかった」と語った。

その上で「18歳で新潟を出て、18年間野球が仕事で、アルバイトもしたことがない。野球で学んだことを軸に、挑戦し、吸収し、引き出しを増やしていきたい。BCリーグはまだ見たことが少ないのでこれから勉強していきたい。サポーターからいろんな意見を聞き、一緒に盛り上げていけたら」と意欲を示した。

球団によると契約は今月から12月までの1年契約で、野球塾など本格的な始動は2月からになる予定。「18年ぶりに帰ってきましたカトケンです」と笑顔を見せた加藤健氏。18年間のプロ生活で築き上げた知識、観察眼、そして人脈をフル稼働し、故郷・新潟の野球界のために汗をかくつもりだ。

◎新潟アルビレックスBC公式配信による加藤氏の会見動画◎
https://www.youtube.com/watch?v=kpDpCbQcPOI

(取材・撮影・文/岡田浩人)


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