新潟県内初の高校女子硬式野球部として、この春から本格的に活動をスタートする開志学園女子硬式野球部の1期生となる女子部員が23日、入寮し、新潟市中央区での寮生活を始めた。寮に入るのは新潟県外から入学する12人。寮での生活指導は冨岡雄太監督がおこなう。
寮に到着し荷物を運ぶ宮下真衣さん
山梨県富士吉田市から来た宮下真衣さん(15)は、小学2年生から野球を始め、中学時代は地元の硬式野球チームで唯一の女子選手として男子にまじって活躍した。ポジションはサード。高校でも野球を続けたいと思っていた時に、関東の大会で開志学園に女子硬式野球部ができる話を聞き、入学を決めた。「1期生でチームを作っていくのが楽しいと思った。1年生からレギュラーをとれるよう頑張りたい。夢は女子プロ野球選手」と目を輝かせた。母親の奈巳さんは「心配もあったが、小学生の時から本人が高校でも野球をやりたいと言っていた。まさか新潟まで来るとは思っていなかったが、甘えは通用しないので頑張ってほしい」とエールを送った。
入寮後、グローブを手にする柏倉悠起奈さん
山梨県北杜市から来た柏倉悠起奈さん(15)は、小学生の時に兄に誘われ野球を始め、中学では硬式野球チームで外野手をやってきた。「インターネットで調べていたら女子硬式野球部ができるとわかった。ことしからできるチームというのに魅力を感じた。みんなでチームを作っていけたらいいなと思う。1試合でも多く試合に出たい」と意気込んだ。母親の三四子さんは「硬式野球をやりたいと自分で進路を探してきた。自分を信じて目標に向かって前に進んでほしい」と励ました。
寮生を迎え入れる冨岡雄太監督
日本文理高校で2004年夏の甲子園に出場した冨岡雄太監督(26)は、初代監督就任が決まってからのこの1年間、部員集めのために全国を奔走した。各地の大会を視察し、女子選手に声をかけてきた。その結果、新潟県内から5人、県外から12人が集まった。寮には県外出身の12人が入る。冨岡監督は「ようやくこの日が来たという気持ち。練習は厳しい指導をするが、寮では子どもたちの相談に乗れたらと思う。挨拶などの礼儀ができるよう指導し、新潟の人たちから応援されるチームを作りたい。まずは公式戦の1勝を目標に、最終的には全国大会での優勝を目指したい」と力を込めた。
開志学園女子硬式野球部は、あすから野球部のグランドで練習を開始。初の対外公式戦は8月に予定され、そこでの初勝利に照準を合わせる。
(取材・撮影・文/岡田浩人)
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