【中学軟式】上山中が準決勝へ 小出中は準々決勝で敗退 北信越大会

中体連の「第38回北信越中学校軟式野球大会」が2日、長野県諏訪市のしんきん諏訪湖スタジアム等で開幕し、新潟県大会を勝ち抜いた上山中(新潟1位)と小出中(新潟2位)が出場した。準々決勝から登場の上山中は大門中(富山2位)を4対0でくだし、準決勝進出を果たした。小出中は1回戦で大東中(福井2位)に3対1で勝利したが、続く準々決勝で佐久長聖中(長野1位)に0対6で敗れた。北信越の上位2チームが8月18日から宮崎県で開催される「全国中学校軟式野球大会(全中)」に出場できる。上山中は全中出場を懸けた3日の準決勝で根上中(石川1位)と対戦する。

準々決勝 上山中4-0大門中
上山中のエース①阿部柚士郎(中央)は走者を背負いながらも要所を締め完封勝利

◎2日の新潟県勢の試合結果◎
<1回戦>
小出中3-1大東中(福井2位)
小出 000 021 0 =3
大東 010 000 0 =1
(バッテリー)
小出:上村-岡部凜
大東:玉木、小林-野路健

新潟県大会を2位で勝ち上がった小出中


小出中の先発①上村健 左腕から直球と変化球を低めに集めた



6回表、小出中は坂大豪輝の左線適時二塁打で上村健が生還


<準々決勝>
小出中0-6佐久長聖中(長野1位)
長聖 020 004 0 =6
小出 000 000 0 =0
→小出中は準々決勝で敗退
(バッテリー)
長聖:羽毛田、小山-倉澤
小出:上村-岡部凜

小出中の準々決勝の相手は佐久長聖中(右)


2回表、2死から四球と連打で失点し、マウンドに集まる小出中ナイン


2回表、センター大平(左から1人目)がフライを好捕し、ピンチを脱する


6回表、小出中はバッテリエラーで佐久長聖中に追加点を与える


1回戦に続き準々決勝でも完投した小出中①上村健


惜しくも準々決勝で敗退した小出中

◆小出中・広井義人監督の話◆
「横綱を相手にした試合。ある程度の点差は予想していたが、もし勝てるならタイブレークに持ち込む形を狙ったが、四球の走者が得点に絡んでしまった。ただ選手はよくやった。(上村投手の2試合完投は)初めて。きょうは彼に全部投げてもらうしかないと考えていた。中学生は一戦一戦で思わぬ成長がある。1試合ごとに今までにない実力が身について、いい思い出ができた。自分自身、小出中の卒業生で県大会出場を目指したが中越大会で敗れた。県大会を勝ち抜き、ここまで来ることができたことは満足だが、選手の方が上で頑張ろうという気持ちを強く持っていた。それもよかった。1年生、2年生にもいい勉強になった」

◆小出中・阿部宇宙主将の話◆
「悔いはない。佐久長聖中は強かった。自分たちが打てなかった。(高校野球は)やろうと思っている。甲子園目指して頑張りたい」

◆2試合完投の小出中・上村健投手◆
「1日に2試合完投は初めて。悔いはない。全力投球できた。あきらめず、仲間を信じて投げることができた。(6月以降)制球に自信がついた。(高校野球は)やります。(高校でも)上に行けるよう頑張りたい」


<準々決勝>
上山中4-0大門中(富山2位)

大門 000 000 0 =0
上山 101 020 × =4
→上山中が準決勝進出 根上中(石川1位)と全中出場を懸けて対戦
(バッテリー)
大門:前馬-吉田
上山:阿部-高橋陽

新潟県大会初優勝の上山中は準々決勝で大門中(右)と対戦



1回裏、上山中が橋本悠平の中前適時打で髙橋陽斗が先制のホームを踏む



3回裏、上山中は三番・佐藤圭の中前適時打で丸山友輝が生還


5回裏、上山中は1点追加後、阿部柚士郎の右前適時打でさらに1点追加


上山中のエース①阿部柚士郎はサイドから内外に投げ分け、的を絞らせなかった

◇上山中・倉島陽介監督の話◇
「いよいよ来たという気持ち。全国にチャレンジ、日本一を目指して、という目標で、体現してくれるいい選手が揃っている。チャンスだと感じている。3年生17人を中心に野球が大好きで、よく野球を知っている選手が多い。ベースは投手を中心に守りの堅さ、それをいかすために打撃にも力を入れてきた。その成果でいいところでタイムリーが出る形になったのでは。選手は自分たちに自信があり、自分たちのペースで野球をやることができるメンタルの強さがある。市内大会から苦しい試合に耐え忍んで勝ってきた。(準決勝の相手・根上中は)素晴らしい投手がいる。今までやってきたことを存分に発揮し、勝負を楽しみながら、この子たちを勝たせてあげたい」

◇上山中・髙橋陽斗主将の話◇
「春の全軟(全日本少年春季軟式野球大会)の県大会で負けて、北信越大会に行けなかったが、この北信越大会で1勝できてうれしい。投手、捕手、遊撃手、二塁手、中堅手のセンターラインを中心に守備練習をしっかりしてきて、ここ一番で併殺が取れた。守備からリズムを作るチーム。(準決勝に向けて)相手は強いとわかっている。自分たちの野球をしっかりして、新潟の野球のレベルが上がったといわれるよう頑張りたい」

◇完封した上山中・阿部柚士郎投手の話◇
「うれしい。最終回は死球で走者を出したのであまり喜んではいけないと思った。コーナーにスピードボールを投げることができるよう意識し練習してきた。変化球の球種も増やした。(ピンチも無失点で)走者がいると集中できる。県大会から接戦が多く、ピンチでも楽に投げることができている。(連投は)去年から投げているので疲れは大丈夫。(準決勝へ向けて)最少失点で抑え、全国大会を決めたい」


◎2日のその他の試合結果◎
<1回戦>
兼六中(石川2位)4-1塩尻中(長野3位)
大門中(富山2位)4-1犀陵中(長野2位)

<準々決勝>
兼六中(石川2位)2-1氷見北部中(富山1位)
根上中(石川1位)10-2今庄中(福井1位)


◎3日の試合予定◎(しんきん諏訪湖スタジアム)
<準決勝>
①8:45  佐久長聖中(長野1位)×兼六中(石川2位)
②10:45 根上中(石川1位)×上山中(新潟1位)

<決勝戦>
③13:30 ①の勝者×②の勝者

(取材・撮影・文/岡田浩人)


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