【高校野球】決勝は日本文理×新潟明訓 三条と中越は代表決定戦へ

第129回北信越高校野球・新潟県大会は22日、ハードオフ・エコスタジアム新潟で準決勝2試合がおこなわれ、日本文理と新潟明訓が勝ち、23日の決勝進出と北信越本大会の出場を決めた。敗れた三条と中越は同日の第3代表決定戦に臨む。上位3チームが10月12日から福井県で始まる北信越本大会に出場する。

◆準決勝 第1試合 日本文理3-1三条◆
文理 000 010 200  3
三条 000 010 000  1

(投手)
文理 ③小太刀-①飯塚
三条 ①小杉-③田中-①小杉

序盤は日本文理の先発・小太刀、三条の先発・小杉、両先発投手が4回まで走者を背負いながらも要所を締め、相手に得点を与えなかった。

日本文理の先発・小太刀緒飛投手
三条の先発・小杉悠太投手

先制したのは日本文理。5回表、7番竹内が右越え三塁打でチャンスを作ると、1死から9番黒台の遊ゴロの間に1点を入れた。しかし三条もその裏、2本のヒットで1、2塁のチャンスを作る。ここで文理ベンチは投手を小太刀から飯塚に交代。1死後、7番田中の中前適時打で同点に追い付いた。

5回表、日本文理・黒台騎士選手の遊ゴロの間に1点先制

5回裏、三条・田中裕之選手の中前適時打で同点に追い付く

7回表、日本文理は四球、9番黒台の左前安打で1死1、3塁とすると、1番渡辺龍の中前適時打で1点を勝ち越し。さらに2番竹石の左越え適時二塁打で1点を追加。この回、2点を挙げた。日本文理は5回途中からエースの飯塚を投入。三条は8回に二死満塁のチャンスを作るなど再三走者を出したが、あと1本が出なかった。

7回表、日本文理・渡辺龍平選手の中前適時打で勝ち越し

5回途中から登板した日本文理・飯塚悟史投手

◇日本文理・大井道夫監督の話◇
「反省する点が多すぎる試合。まったく打てない。練習での当たりが試合で出ない。半分も出ていない。ストライクを打って行けと指示したが、難しい球に手を出している。(北信越本大会の出場権を得たが)優勝して行きたい。(選抜出場に向けては)あとひと頑張りでは足りない。三頑張りくらい必要」

◇日本文理・黒台騎士選手の話◇
「(4回に中前に抜けそうな当たりをファインプレーで遊ゴロに)いつも練習していたプレー。抜かれたら1点を取られると思った。(打っても1打点、1安打、2犠打)きょうは自分の役割をしっかりできた」

◇日本文理・渡辺龍平選手の話◇
「(7回の勝ち越し適時打は)打った球は真ん中内寄りのまっすぐ。前の打席でも打てていなかったので、自分が打たなければという気持ちだった。思った以上に変化球がやっかいで、惑わされて狙い球を絞れていなかった。決勝は狙い球を絞っていきたい」

◆三条・勝雅史監督の話◆
「惜しかった。勝ちたかった。7回まではうまく攻めることができた。思い通りの試合展開にはなったが、あと1本が出なかった。文理打線に対してはキャッチャーの有坂信が小杉をうまくリードしていた。弱者が強者に勝つためには(足を絡めるなど)何をやってくるか分からないと、心理的に追いつめることも大事。文理と互角に戦えたことで選手たちにはそれなりの自信を持って、あすの3位決定戦に臨むことができると思う」

<準決勝 第2試合 新潟明訓4-1中越>
中越 010 000 000  1
明訓 020 000 02×  4

(投手)
中越 ①星(佳)-⑪上村-⑱太刀川
明訓 ⑪漆原

(本塁打)
中越 斎藤(ソロ・2回)
明訓 水沢(2ラン・2回)

中越は2回、6番斎藤の左越えソロ本塁打で1点を先制。新潟明訓はその裏、走者1人を置いて7番水沢の左越え2点本塁打で逆転した。

2回表、中越・斎藤颯選手(背番号5)の左越え本塁打で先制

2回裏、新潟明訓・水沢圭太選手の左越え2点本塁打で逆転

2回以降は新潟明訓・漆原、中越・星(佳)の2人の先発投手による投げ合いが続き、両チームともなかなか次の得点を挙げることができない。

新潟明訓の先発・漆原大晟投手

中越の先発・星佳孝投手

両チーム追加点を入れられないまま迎えた8回裏、新潟明訓は安打で出た走者を置いて、6番海沼が左越え適時三塁打を放ち1点を追加。さらに続く7番水沢の左前適時打でもう1点を加え逃げ切った。中越打線は新潟明訓・漆原の前に12三振を奪われ、チャンスを作るも要所を締められた。

8回裏、新潟明訓・海沼大聖選手(右)が適時三塁打を放ち貴重な追加点

◇新潟明訓・本間健治郎監督の話◇
「漆原が頑張ってくれた。1発本塁打を食ったが、その後自分で自分をコントロールできた。2対1だったが、あの投げている姿を見たら成長したと感じた。合格点をあげたい。打線は中盤がしんどかったが、相手の失投を逃さずスイングがしっかりできた。5回の整備の時にこういう試合は点が入る試合ではないから、緊張感の中でもしっかりやろうと選手に声をかけた。あすの決勝は今持っている力を発揮したい」

◇新潟明訓・漆原大晟投手の話◇
「(公式戦初完投で12奪三振)三振は意識していない。追い込んだら厳しいコースに投げることを徹底していた。(2回に喫した本塁打は)外のまっすぐが力んでシュート回転して真ん中高めに入ってしまった。中越打線は甘い球を見逃さず振ってきた。まだまだ(背番号1の)村山の方が上。2人で追い付け追い越せでやってきて、それがチームのためになると思ってやってきた。2人で成長して、1つの柱になれればと思う」

◆中越・本田仁哉監督の話◆
「星は走者を出しながらも粘って投げていたが、打てなくて点が取れなかった。明訓の漆原投手の先発は予想通りだったが直球にスピード負けしているようではダメ。直球をとらえ切れなかった。加えて明訓バッテリーがこちらをよく見ながら配球していた。それを上回ることができなかった。齋藤はミート力、長打力のある選手。先制打はいいバッティングだった。あの本塁打を自信にしてあすの試合も期待したい。北信越に出ないと選抜への道はないのであすはやります」

◆23日の試合 場所:ハードオフ・エコスタジアム新潟◆
①10:00~第3代表決定戦 三条×中越
②12:30~決勝戦  日本文理×新潟明訓

(取材・撮影・文/岡田浩人)


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