今夏の新潟大会で準優勝した村上桜ヶ丘のエース椎野新投手が25日、新潟県高野連に対し「プロ志望届」を郵送で提出した。椎野は「プロは小学生の時から憧れてきた。指名されれば12球団どこでも行きたい」と話している。
プロ志望届を提出した村上桜ヶ丘・椎野新投手
椎野は195センチの長身から投げ下ろす角度のある直球とスライダーが武器で、今春の新潟県大会の初戦・巻総合戦で1試合18奪三振をマーク。春の県大会決勝の新発田中央戦では直球の球速が142キロを計測し、プロのスカウトから注目される存在になった。今夏の新潟大会では決勝で日本文理に敗れたものの、村上桜ヶ丘の初めてとなる夏の準優勝に大きく貢献した。
今夏の新潟大会で力投する椎野新投手
取材に対し椎野は「去年冬に監督と面談した際に『本気でプロ野球選手を目指して練習してみないか』と言われ、プロを目標にして取り組んできた」とそのきっかけを話した。松田忍監督から新発田農時代の教え子で現在巨人で活躍中の加藤健捕手(32)の話を聞かされた。「加藤は甲子園という目標と同時に、プロ野球選手になるんだという強い気持ちで練習に取り組んでいた」・・・椎野はその話を聞いて初めて具体的に「プロ」を意識したという。去年冬は走り込み、スクワットなど下半身を中心に鍛えた。
その成果が春の大会で表れた。椎野は「練習をやればやっただけ実力が付くんだと思いました」と言う。引退後の現在もグラウンドに顔を出し、筋トレなどをおこない更なるレベルアップを目指している。松田忍監督は「夏が終わった時に本人から『プロ志望届』を出したいと話があった。まだすぐに通用するということではないが、体の潜在能力はあるのではと思う。本人の夢だから挑戦してほしいという気持ち」とエールを送る。
椎野は「目標とする投手はダルビッシュ(大リーグ・レンジャーズ)さん。ドラフトで指名されたいし、選ばれたらプロの世界で活躍したい」と意気込みを話す。ドラフト会議は10月24日におこなわれる。
(取材・撮影・文/岡田浩人)