中学硬式野球の「第４６回リトルシニア日本選手権大会」が１日、東京・神宮球場などで全国３２チームが参加して開幕する。新潟県からは信越連盟代表として新潟シニア（信越１位）と新津五泉村松シニア（信越２位）の２チームが出場。全国の強豪を相手に上位進出を狙う。１日の１回戦で新潟シニアは新宿シニア（関東）と、新津五泉村松シニアは大宮シニア（関東）と、それぞれ対戦する。
信越王者の新潟シニア ３年ぶり８回目の日本選手権出場
新潟シニア、昨秋は新人新潟大会で初戦負け。春季大会も新潟ブロック予選は２回戦で敗れた。どん底からのスタートで、石川建佑主将は「周りからは“史上最弱”と言われ本当に悔しかった。でもそれをバネにでき、苦しい練習にも耐えられた」と語る。泉貴之監督は「選手たちの『新潟シニアに入ったからには負けられない、勝ちたい』という気持ちが強かった。選手たちがよく我慢してついてきてくれた」と振り返る。
当初は投手陣の失点が多かったが、「夏の大会に向け最低３人の投手を作ろうと考えた」と指揮官。西村、伊藤、土田の３年生３人に金子翔の２年生を加えた４人の投手陣を「一からトレーニングを見直し、ランニングの量を減らし、投げるための筋力を鍛えた」という。その結果、西村を中心に制球が安定し、球数が少なくなった。野手も一日５００スイングの自主練習をこなした。その結果、夏季大会では信越の強豪を相手に勝ち上がり、７年ぶりとなる優勝を果たした。
新潟シニアのバッテリー
左から金子翔柾、西村駿杜、主将の石川建佑、土田滉輝、伊藤琉亜
日本選手権へ向け、石川主将は「１人ひとりができること、役割を考えて試合に臨み、いい結果を出したい」と話し、エースの西村は「信越大会では四球を出さず、落ち着いて投げることができた。全国でも自分の投球をして０に抑えたい」と意気込む。泉監督は「とにかく一戦一戦」と目の前の一戦の勝利に全力を尽くす。
＜新潟シニアのメンバー＞【背番号】
【１】西村駿杜（燕中・３年）【２】石川建佑（五十嵐中・３年・主将）【３】弦巻航大（上山中・３年）【４】伊藤琉亜（明訓中・３年）【５】山田榛之輔（東新潟中・３年）【６】小林和貴（五十嵐中・３年）【７】種崎樹（黒埼中・３年）【８】千田大凱（小針中・３年）【９】土田滉輝（白根北中・３年）【10】金子翔柾（三条第四中・２年）【11】伊藤健（五十嵐中・２年）【12】松浦一翔（五十嵐中・２年）【13】小林大我（小新中・２年）【14】神田睦貴（松浜中・２年）【15】長虎太朗（坂井輪中・２年）【16】細谷映良（五十嵐中・２年）【17】金子尚磨（小新中・２年）【18】杉本寛児（小針中・２年）【19】鶴岡京介（上山中・２年）【20】小川郁也（宮浦中・２年）【21】佐藤柊太（小針中・２年）【22】福田奏侑（小針中・２年）【23】古川義丸（小針中・２年）【24】鈴木雄也（横越中・２年）【25】新田龍生（坂井輪中・２年）
２年連続の選手権出場となる新津五泉村松シニア
新津五泉村松シニアは昨夏に続く日本選手権出場となる。今年のチームの特徴について土田利史監督は「右の加藤秀成、左の塚野太陽の２枚の投手を中心に、守りでリズムを作って、去年にひけを取らない打撃で得点を取る」と評する。三番の加藤秀成、四番の渡邊暁仁の中軸に力がある。
夏季信越大会では初戦の岡谷シニアに３対２で競り勝つと、打撃力で相手をねじ伏せて決勝に進出。決勝戦では新潟シニアに０封負け（０対４）も準優勝。ベスト１６に進出した昨年に続き２年連続で日本選手権出場を決めた。
初戦の相手・大宮シニアは「台湾への新潟県選抜チームの相手で昨冬、練習試合をしているが、左の好打者が揃っているという印象。足を使われないように戦うことがカギ」と指揮官は語る。去年に続く全国上位進出を目指す。
＜新津五泉村松シニアのメンバー＞【背番号】
【１】加藤秀成（水原中・３年）【２】坂井太陽（水原中・３年）【３】大木叶亜（五泉北中・３年）【４】椿大雅（五泉北中・３年）【５】林陽亮（五泉北中・３年）【６】上村啓次郎（新津一中・３年）【７】渡邊暁仁（安田中・３年）【８】斎藤竜輝（安田中・３年）【９】塚野太陽（村松桜中・３年）【10】石井圭翔（新津二中・３年）【11】太田健幸（金津中・３年）【12】石井和翔（新津二中・３年）【13】磯木要（田上中・２年）【14】齋藤薫平（五泉北中・２年）【15】立川大和（安田中・２年）【16】上村泰雅（木戸中・２年）【17】前田優弥（水原中・２年）【18】阿部流己（水原中・２年）【19】星井翔（水原中・２年）【20】熊倉慶人（水原中・２年）【21】城丸貴哉（金津中・２年）【22】池亀叶夢（五泉北中・２年）【23】砂井健心郎（小須戸中・２年）【24】植杉頼叶（五泉中・２年）【25】梅津颯斗（新津一中・２年）
◎第４６回日本選手権の組み合わせ◎
※日本リトルシニア中学硬式野球協会のＨＰより
（取材・撮影・文／岡田浩人 写真提供／新津五泉村松シニア）
