新潟県高野連が今春の県大会から投手の球数を1試合100球を上限とする「球数制限」を打ち出したことについて、日本高野連は20日、大阪市内で理事会を開き、新潟県高野連の決定について「再考を求める」と文書で伝える方針を決めた。これに対し、新潟県高野連の杵鞭義孝専務理事が20日、新潟市内で取材に応じ、「日本高野連から正式な文書をいただいてからきちんとした対応を考えたい」とコメントした。その上で、既に機関決定している春の県大会での球数制限については「できるだけ早く、組織として対応したい」と近く新潟県高野連として結論を出す考えを示した。
取材に応じる新潟県高野連・杵鞭義孝専務理事
新潟県高野連は去年12月の評議委員会で、複数投手制や投手の障害予防、多くの選手に出場機会を与えたいという目的で、春の県大会に限り、投手の球数上限を100球とする「球数制限」を今春から導入することを決定した。全国で初めての試みで、「医学的見地から検証も行いたい」としていた。
これに対し、日本高野連は「方向性は間違っていない」としながらも、「全国一律のルール化が必要」として、今春の導入に否定的な姿勢を示していた。一方で、DeNAの筒香嘉智選手やスポーツ庁の鈴木大地長官らが新潟県高野連が打ち出した球数制限について「子どもたちの将来を守るために必要」と賛意を示すなど、その影響は野球界だけでなくスポーツ界まで広がっていた。
20日の日本高野連の理事会での「再考を求める」との方針決定を受け、新潟県高野連の杵鞭専務理事は「日本高野連の文書を見て対応したい」としながら、「春の大会まで準備が間に合うように(対応を)決定したい」とコメントした。「新潟県としては投手の複数育成と障害予防という思いは強くあり、それは変わらない。いろいろな意見はいただいている。高校野球のみならず、新潟県の青少年野球団体協議会が掲げている理念もある」と球数制限導入の意義を改めて口にしながら、「できるだけ早く、組織として対応したい」と話した。
(取材・撮影・文/岡田浩人)
新潟県高野連の目指す方向性は正しいし、流れは100球制限であろう。ただこのまま大会を迎えると試合中に予期せね事態に遭遇し、混乱する恐れもある。まず100球をルールとして厳守させるのか、怪我その他でルール適用があまりに機械的すぎて現実的的でないと思われる場合は弾力的に考えるのかなど基本的な方針を確立し、弾力的運用をする場合はどんなケースがあるか、予め想定しておく必要がある。
日本高野連対新潟高野連の対立などという図式で面白がっている向きもまま見受け
られるがそんなことが大事なのではなく、選手が肉体的に過大な負担を背負うことなく、思う存分試合ができる環境を整えてやることが何より大切であることを念頭に、見切り発車することなく、十分な準備の基に実施されることを願っています。