第140回北信越高校野球・新潟県大会(春季県大会)は29日、6球場で2回戦16試合を行い、昨秋県大会の上位であるシード校が登場した。鳥屋野球場の第1試合では昨秋準優勝の新潟南が延長戦の末、サヨナラ勝ち。みどりと森の運動公園の第3試合では新発田中央が昨秋ベスト16の巻をコールドでくだした。佐藤池球場の第1試合では小千谷が昨秋ベスト4の関根学園をくだした。30日も6球場で2回戦16試合が行われる。
みどりと森③新発田中央10-0巻
2回表、新発田中央の八番・黒井一揮が満塁の走者一掃二塁打を放つ
◎29日の2回戦の試合結果◎
<鳥屋野>
①新潟南3-2佐渡総合(延長11回サヨナラ)
(バッテリー)
佐渡総:佐藤、松本-本間
新潟南:井口、伊藤、岩渕-岩渕、広瀬
(二塁打)
佐渡総:松本(7回)
新潟南:岩渕(3回)
②開志学園30-0新潟青陵(5回コールド)
(バッテリー)
開志:大橋、讃岐、佐藤-西川
青陵:園田、内藤陽、阿部、園田、小嶋-櫻井
(二塁打)
開志:髙橋2(1、4回)、藤原(4回)、柏2(3、4回)、岩渕2(4、5回)、西川2(3、5回)、池田(3回)
(三塁打)
開志:池田(3回)、藤原(3回)、髙橋(5回)
(本塁打)
開志:髙野(3回・2ラン)
<五十公野>
①日本文理21-0中条(5回コールド)
(バッテリー)
中条:須貝、花野-加藤
文理:池田、渡邊京-佐藤
(二塁打)
文理:池田(1回)、長坂(1回)、長谷川(1回)、渡邊智(1回)、桑原(2回)
(三塁打)
文理:長谷川(1回)、瀬川(4回)、捧(4回)
②村上桜ヶ丘8-3新潟西
(バッテリー)
新潟西:松島、田辺、田中、黒鳥-長田
村上桜:堀、菅原-工藤
(二塁打)
新潟西:黒鳥(6回)
村上桜:工藤2(1、7回)
(三塁打)
村上桜:石井2(1、7回)、本間2(3、5回)、角谷(7回)
③東京学館新潟13-0加茂農林(5回コールド)
(バッテリー)
農林:大野-渡邊
学館:寺田-渡邊
(二塁打)
学館:五十嵐遥(1回)、五十嵐礼(3回)、寺田(4回)
(本塁打)
学館:其池(1回)
<みどりと森>
①加茂暁星10-3新津工(8回コールド)
(バッテリー)
新津工:太田、澁谷-宮本
暁 星:辰村、白勢-太田
(二塁打)
暁 星:山口(3回)
(三塁打)
暁 星:荒木(7回)
(本塁打)
新津工:地濃(4回・3ラン)
加茂暁星の先発①辰村悠輔
7回裏、加茂暁星は1死1、2塁から四番・荒木友斗(2年)の三塁打で2点追加
◇公式戦初采配の加茂暁星・高橋諒監督の話◇
「練習の時から常に攻めていこうと言っていた。守備からリズムを作り、積極的にいこうとしていた。(投手は)1本、本塁打は出たが、あとは抑えている。攻撃でも毎回得点圏に進めることができた。1本出たこともよかった。(4-0から4-3になり)初戦はそういう試合になることもありうると言っていたので、常に練習試合の時から試合が動くこともよくあると伝えていたので、選手は落ち着いてやっていたと思う。(6回に内野ゴロの間に1点を追加し)大きかった。7回も繋ぐ意識の中で長打が出た。(辰村は本塁打を打たれた後も)1点リードをしていたので、慌てななくてもいいと思っていた。(長野県出身で拓大卒業後、3年間コーチを経験し、今春新監督に就任)私生活をしっかりやろうと選手に伝えている。私生活イコール野球、野球の技術は練習で上手くなろう、練習以外の私生活で強くなろう、と指導している。(3回戦へ)常にチャレンジャー、一戦一戦次の試合、次の試合と勝っていけるようにしたい」
◇加茂暁星・辰村悠輔投手の話◇
「全然ダメだった。4回から真っすぐが高めに浮き、そこを相手打者に狙われた。(3ランを浴び)ちょっとびっくりした。そこから切り替えて、集中した。周りからも『落ち着いていけ』と言われ、落ち着いていこうと思った。3回を自分の打席で終えて(好機で遊ゴロ)、自分の気持ちをコントロールできなかった。変化球も高めに抜けた。(エースナンバーをもらい)初めての1番だったので、正直重かったが、付けたからには自分が頑張ろうと思った。体重は秋から10キロくらい増えて81キロに。直球は130キロ台後半。走り込みで下半身が大きくなった。(京都から新潟に来て)遠くから来たので、この夏は絶対に甲子園に行き、初出場という目標を叶えたい。初戦の難しさをこの試合でわかったので、次は反省点をいかし、真っすぐで押していきたい」
◇加茂暁星・荒木友斗選手の話◇
「(7回の三塁打は)打ったのは真っすぐ。ちょっと詰まり気味で、抜けたらラッキーだと思って走っていた。練習試合から打てない試合が続き、大会が始まってこういう1本が出てうれしかった。自分のスイングをすれば外野まで飛んでいくと思い、自分のスイングをしようと思っていた。バットを指1本分短く持った。(遊撃手は)春になってから『遊撃手できるか?』と言われ、やってみたら楽しかった。中学時代は一塁手だけしかやっていなかった。遊撃手はたくさん動かなければならず、打球を捕った時に褒めてもらえてうれしい。3年生が最後の年で、四番を打たせてもらっている以上、チームに貢献し、3年生を悔いのないように終わらせることが四番の仕事。一日でも一緒に野球ができるよう自分のスイングをしたい」
②新潟11-6新発田商
(バッテリー)
新 潟:須栗、遠藤、笹川-田中
新発商:小林駿、小林慧、小林駿-石井
(二塁打)
新 潟:中川(7回)、小室(8回)
新発商:廣川(1回)、村岡(4回)
(三塁打)
新 潟:小室(5回)、中川(5回)、笹川(7回)
(本塁打)
新 潟:古俣(9回・ソロ)
1回表、新潟が四番・笹川拓馬の右前適時打で先制
1回裏、新発田商は1、3塁から内野ゴロの間に二塁打で出塁の廣川雄大が生還
新潟は7回表、同点に追いつくと五番・中川颯太の左越え二塁打で逆転
◇新潟・後藤桂太監督の話◇
「選手はいい経験をさせてもらった。投手も3人、頑張った。公式戦初登板の須栗、遠藤とこんな観客の前でどんな仕事ができるのかと思っていた。この2人で何とかやってこいという感じだったが、6回まで先頭打者を5回も出し、なかなかこちらのリズムに持ってこれなかった。試合展開がよくないので、7回に逆転して、本当は遠藤でいきたかったが、ここでスパッとエース(笹川)が行ってこい、しっかり締めてこいと思った。笹川が頑張ってくれた。打撃でも意外と勝負強い。まだまだ選手が自信を持ってプレーできていないところがあったが、この経験は大きい。もっとスピード感をつけて頑張りたい。少し隙があり過ぎた。(3回戦は北越と新潟工の勝者が相手で)楽しみ。(激戦ブロックだが)なんとかそこを戦い抜きたい。いろいろな人間に活躍させたい」
◇新潟・笹川拓馬投手の話◇
「(打撃は3安打3打点で)今までの練習試合でも上位がチャンスを作ってくれて、四番の自分のところに回してくれたが、そこで決めきれなかった。そのまま大会を迎えたが、1本欲しいところできょうは執念で持っていけたかなと思う。(7回に同点の三塁打を放って)打ったのは直球。初回はスライダーで待っていた球が来た。狙い球が来た。執念とベンチメンバーが打たせてくれた。(7回から登板し)この試合は2人でいくと言われていたが、(登板が)あるかもしれないと思っていた。平成最後の試合で投げる気は満々だった。自分の仕事ができた。(3回戦へ)両チームとも打力があるチーム。きょうは守備のミスがあったので、試合までに調整したい。守備自体は悪くないと思っている。試合の雰囲気で浮足立ったので、この試合を通して雰囲気を感じることができた。あとは修正あるだけ。ローゲームで勝ちにいきたい」
③新発田中央10-0巻(5回コールド)
(バッテリー)
中央:熊倉-黒井
巻高:中川、渡邊稀-石倉
(二塁打)
中央:黒井2(2、4回)
(三塁打)
中央:渡邊舟(3回)、渡辺詢(4回)、宮澤(5回)
巻の先発⑪中川智樹(2年)
◇新発田中央・円山宏大監督の話◇
「打撃は力を入れてきた。昨年の夏も秋も日本文理に負けて、それから体づくりをやってきて、一回り大きくなり、この春挑めている。県外勢との練習試合でもいい試合ができるようになり、この春は何とか日本文理とやるところまで勝ち上がっていきたい。秋はチャンスで1本出なかったので、トレーニング、バットを振り続けてきた。(投手の)熊倉はNGMシニアで中越の菅井くんと一緒にやっていて二番手だった。187センチくらいの身長がある。冬を越えて体が大きくなり、球の力が出てきた。悔しい思いをしている中で背番号1を与えた。左の本間と2人が中心。(満塁での)黒井の一打は大きかった。前回打てなかったので、きょうは奮起してくれた。(3回戦は)何とかもう1つ勝って、シード権を獲り、日本文理などと対戦できるようにしたい」
◇新発田中央・黒井一揮選手の話◇
「悪い形で追い込まれたが、何とかこの場面で走者を還したいとバットを短く持って走者を還すことに徹した。(1回戦で打てなかったことで)悔しかった。自分の打撃ができず、きのうもきょうも打撃練習をしてきた。ネガティブになりながらきょうを迎えたが、あそこで1本が出て大きかった。打撃フォームを変えたり、タイミングの取り方を変えたことでダメで、きょうは元に戻した。足のスタンスが狭かったので広めにしたが、元に戻してリズムを取るようにした。(4打点で)数字に出るのはうれしいが、チームの勝利に貢献できたことが何よりうれしい。次の試合も驕らずにしっかり役目を果たしたい」
<悠久山>
①帝京長岡5-3長岡工(延長12回)
(バッテリー)
帝京:大塚、佐藤、長部、塚田-佐藤、本間、佐藤
長工:田原、遠山-山田
(二塁打)
帝京:大塚2(1、3回)、酒井(12回)、奥村(12回)
長工:田原(12回)
(三塁打)
帝京:板橋(1回)、大川(2回)
長工:田原(3回)
②中越5-2上越総合技術
(バッテリー)
上総:小平-藤巻
中越:古川、柳橋、和田、佐藤有-佐藤陽
(二塁打)
中越:小林洸(1回)
(三塁打)
中越:富井(5回)
③糸魚川白嶺11-2塩松十総(7回コールド)
※塩松十総は塩沢商工、松代、十日町総合の連合チーム
(バッテリー)
塩松十総:村山-髙橋
糸魚白嶺:小野-松尾
(三塁打)
塩松十総:戸田(6回)
<佐藤池>
①新潟産大附8-7柏崎
(バッテリー)
柏崎:伊部、小黒-村山
産附:坪野内、和田昂-梨本、畠山
(二塁打)
柏崎:鈴木(2回)、布施(6回)、宮崎(7回)
産附:石橋(7回)
(三塁打)
産附:中村(6回)、石橋(6回)
②小千谷3-2関根学園
(バッテリー)
小千谷:笠井-田中
関 根:藤村、大越-川井
(二塁打)
小千谷:南雲(1回)
最終回に1点差に迫るも惜敗した関根学園
③高田6-5十日町
(バッテリー)
十日町:
高 田:
(二塁打)
十日町:西川-大渕
高 田:富澤-田中
(三塁打)
十日町:西川(1回)、馬場(2回)、山本(3回)、樋口響(6回)、伊藤(7回)
高 田:田中(5回)
<三条パール>
①新潟県央工13-1長岡向陵(5回コールド)
(バッテリー)
県央:多田、滝沢-長谷部凌
向陵:秋元、長島-小林
(二塁打)
県央:長谷部凌(2回)、多田(2回)、久保(4回)
(三塁打)
県央:長谷部新(1回)、北村(1回)
②新井9-2柏崎常盤(8回コールド)
(バッテリー)
新井:岡本-平山
常盤:滝澤-平野
(二塁打)
新井:田島(4回)、小林(7回)
(三塁打)
新井:三田村(8回)
◎30日の2回戦の試合予定◎
<鳥屋野>
①新発田農(10:00)新津
②白根(12:30)新潟第一
<五十公野>
①新発田(9:00)村上
②新潟東(11:30)佐渡
③加茂(14:00)新発田南
<みどりと森>
①新津南(9:00)新潟明訓
②北越(11:30)新潟工
③五泉(14:00)新潟商
<悠久山>
①長岡(9:00)長岡農・正徳館・栃尾
②長岡商(11:30)高田北城
③長岡大手(14:00)海洋
<佐藤池>
①小千谷西(9:00)柏崎工
②三条商(11:30)上越
③糸魚川(14:00)吉田・分水
<三条パール>
①三条(10:00)三条東
②長岡高専(12:30)見附
(取材・撮影・文/岡田浩人 情報協力/各地の皆様 佐藤池撮影/石澤朋子さん)
関根頑張ってください