第140回北信越高校野球・新潟県大会(春季県大会)は30日、6球場で2回戦13試合が行われ、雨のため3試合が中止・順延となった。みどりと森の運動公園の第1試合では新潟明訓がコールド勝ちし、4大会ぶりの勝利を手にした。佐藤池球場の第2試合は上越が延長12回の末、三条商をくだした。1日は順延となった2回戦の3試合が行われる。
みどりと森②新潟明訓8-0新津南
3回裏、新潟明訓の初安打を放った高橋陽斗(2年)が適時打で生還
◎30日の2回戦の試合結果◎
<鳥屋野>
①新津5-3新発田農
(バッテリー)
新発農:沼澤-山賀
新 津:丸山、近藤-石塚山
(二塁打)
新 津:安達(2回)、石塚健(3回)、近藤(8回)
②新潟第一3-1白根
(バッテリー)
第一:小嶋、近藤-北田
白根:外川幸、竹之内-長谷川翔
(二塁打)
第一:佐藤(6回)、小嶋(6回)、松本(7回)、北田(9回)、小林(9回)
白根:長沼(8回)
<五十公野>
①新発田11-1村上(5回コールド)
(バッテリー)
新発田:新田、小野-佐久間
村 上:太田尭、太田昴-池田
(二塁打)
新発田:新保(2回)、佐藤怜(2回)
村 上:池田(5回)
(本塁打)
新発田:新田(2回・2ラン)
②佐渡14-0新潟東(5回コールド)
(バッテリー)
新潟東:立川、信國-高橋
佐 渡:笠井-野崎
(三塁打)
佐 渡:野崎(1回)
(本塁打)
佐 渡:服部(1回・3ラン)、笠井(2回・ソロ)
③加茂(中止・順延)新発田南
<みどりと森>
①新潟明訓8-0新津南(7回コールド)
(バッテリー)
新津南:佐藤、向井-田澤
明 訓:山本、斎藤-吉田
(二塁打)
明 訓:五十嵐(3回)、高橋洋(6回)
(三塁打)
明 訓:阿部龍(6回)
新津南の先発⑤佐藤岳(2年)
6回裏、新潟明訓が2死満塁から阿部龍星の走者一掃適時三塁打で追加点
就任後、初の公式戦を勝利で飾った新潟明訓・島田修監督(中央)
◇新潟明訓・島田修監督の話◇
「私は特に気持ちが高ぶったり、気負うことはなかったが、選手たちが予想以上に勝ちたいという気持ちが全面に出ていた。いい部分もあったが、力んだなというところもあった試合だった。約束をしっかり守ろうと、全力疾走1つとってもチームとして戦うことを大会前に約束した。ベンチからも『しっかり走ろう』という声も出ていて、意識的にはよかった。どんな形であれ、この選手が打ったら盛り上がるなという選手が打ってくれると点数になる。いろいろあったがよく集中打が出た。ウチはいろいろな意味で再出発。まず一歩を踏み出しただけ。大会の中で成長していける試合をやっていきたい。(明訓で聞く校歌は?)誰でも歌える校歌でずっと聞いてきた校歌。自分のチームとして聞けたのは不思議な感じもするが非常にうれしいことだとじっくり聞いていた。(山本は)ナイスピッチング。初戦にしてはエースらしい、リズムのよい投球をしてくれた。(高橋は)野球小僧で、チームで一番勝ちたいという気持ちが出ていた。『このままだと秋と同じパターン』などいきた声が出ていた。躍動していた。(次戦の3回戦は加茂暁星戦で)シード校で強いチーム。こちらは再出発でチャレンジャーとして思い切って、いい野球ができれば」
◇新潟明訓・山本大凱投手の話◇
「ブルペンで調子はよかったが、1、2回は緊張して思うように投げられなかった。3回から自分のリズムで投げることができた。冬場は走り込みとおもりを持ってジャンプスクワットをやって足腰を強くした。ブルペンでの調子のよさを考えればもっといけた。(3回以降パーフェクトだったが)打線が点を取ってくれたのでよかった。去年は勝てなかったのでうれしい。この勝利を弾みに、これからもっと勝っていきたい(次戦の加茂暁星戦へ)一度練習試合をしている。自分は投げなかったが、きょうの3回以降のような投球、自分のリズムに持っていければ勝負できる」
◇新潟明訓・高橋陽斗選手の話◇
「(3安打で)変わらなければいけない大会で、さわやかに、全力でバットを振り、全力でボールを捕りにいき、全力で投げた結果が、いい結果に結びついた。これからも全力でプレーしたい。(先制のホームインを頭から滑り込んで)チームを鼓舞するため、2回まで得点できなかったので、雰囲気を上げるためにやった。(守備でも好守を見せ)このチームは学年関係なく、2年生も前に出てやらせてもらっている。思い切ってプレーできている。(次戦へ)次は負けられない戦い。勝つという気持ちをしっかり持って頑張りたい」
②北越13-6新潟工(8回コールド)
(バッテリー)
北 越:幸田、大野-笠原
新潟工:宮澤、村山、谷澤-濱谷
(二塁打)
北 越:藤木(2回)、大橋(8回)、笠原(8回)
新潟工:五十嵐(1回)
新潟工の先発①宮澤俊斗
1回裏、新潟工は押し出し四球で先制後、七番・濱谷侑輝の右前適時打で2点目
同点に追いついた北越は5回表、1死2塁から高橋哲の適時打で勝ち越し
◇北越・小島清監督の話◇
「(幸田の立ち上がりは)せっかちなので、直球で押し過ぎ。相手が打ち気で来ているところに待っている球を投げ込んで、ちょっと困った。2回以降は冷静になった。変化球のどの球種でもカウントを取れるので、ああいう投球が持ち味のはずだが、初回はムキになった。本来の投球ではなかった。5点取られた後、よく持ち直してくれた。(8回は)ああいう打撃が出てくれればいいが、公式戦初戦で気がはやって、タイミングが速くなっていた。あの回はつないでくれた。集中力は負けないよう、冬にやってきた。秋までならズルズルといっていたような試合。後半にかけて集中力を増していったところが秋から変わった点。(3回戦は新潟が相手だが)いろいろなことを仕掛けてくる、こちらの思うような展開にならないことが考えられるが、最後まで集中力を切らさず、試合を運んでくれれば。(今大会は)全部勝つための一戦必勝でこだわろうと話している」
◇北越・幸田大和投手の話◇
「直球が調子よかったのと、相手との練習試合では直球に合っていなかったので、直球でいこうと思ったが、試合では予想外に振れていた。(2回以降は)変化球が合っていないとベンチに言われ、変化球中心に切り替えた。(5点差を追いついて逆転し)気持ちが楽になり、プレッシャーなく投げることができた。(秋の東京学館新潟戦でのコールド負けから)冬の練習を妥協せずに一日一日大切に練習してきた。体重も増え、直球の平均も上がった。(最速は)134キロ。平均で130くらい。(次戦は新潟が相手で)やることは変わらない。しっかり一戦一戦、集中して勝利に貢献したい」
③五泉(中止・順延)新潟商
<悠久山>
①長岡14-0長岡農・正徳館・栃尾(5回コールド)
(バッテリー)
農正栃:泉田、細貝-矢尾板
長 岡:中野、韮澤-北村
(二塁打)
長岡:齊藤(3回)、高野(3回)、小黒(3回)、中野志(4回)
(三塁打)
長岡:鈴木泰(3回)、小黒(4回)
②長岡商6-1高田北城
(バッテリー)
北城:安達-中島
長商:目黒、小野塚-酒井
(二塁打)
北城:小田(4回)
長商:堀井(1回)、目黒(1回)
③長岡大手11-1海洋(5回コールド)
(バッテリー)
海洋:吉田-春山
大手:田村優、上村、田邊-和田
(二塁打)
大手:田村昴(2回)
(三塁打)
大手:稲川(4回)
<佐藤池>
①柏崎工9-3小千谷西
(バッテリー)
柏工:上野、長谷川-小川
谷西:浅見、片桐-星野
(二塁打)
柏工:堀(7回)、高橋(8回)
谷西:北原(3回)、反町(4回)
②上越3-2三条商(延長12回)
(バッテリー)
上 越:笹屋、清水-宮橋
三条商:井上-山田
(二塁打)
上 越:宮橋(2回)
三条商:井上(5回)
(三塁打)
三条商:岡村(8回)
③糸魚川(中止・順延)吉田・分水
<三条パール>
①三条5-0三条東
(バッテリー)
三 条:丸山、外山、熊倉、長谷川-小林
三条東:浅田、宮島、麻生田-三ツ井
(二塁打)
三 条:小林(1回)
(三塁打)
三 条:井上大(5回)
②見附7-2長岡高専
(バッテリー)
見附:山口-村山
高専:吉岡、阪田-伊部
◎1日の2回戦の試合予定◎
<五十公野>
①加茂(10:00)新発田南
<みどりと森>
①五泉(10:00)新潟商
<佐藤池>
①糸魚川(10:00)吉田・分水
(取材・撮影・文/岡田浩人 情報協力/各地の皆様)