【高校野球】万代が延長戦制す 上越が長岡大手に競り勝つ 新潟大会2回戦

夏の甲子園出場を懸けた「第101回全国高校野球選手権・新潟大会」は12日、6球場で2回戦16試合を行った。鳥屋野球場の第1試合では新潟明訓が新潟青陵にコールド勝ちし、2年ぶりに夏の勝利を挙げた。みどりと森の運動公園の第2試合では万代が延長10回の末、白根に勝利した。一方で、シード校では第5シードの長岡大手、第6シードで昨夏準優勝の新発田が敗れた。13日は試合がなく、14日から3回戦が行われる予定。

みどりと森②万代5-3白根
延長10回を完投した万代の主将①小熊恭平(3年)

◎12日の2回戦の試合結果◎※記録は新潟県高野連発表
<鳥屋野>
①新潟明訓14-4新潟青陵(6回コールド)

(バッテリー)
青陵:栗山晃、鈴木隼輔、阿部陽太、内藤陽介-櫻井佑馬
明訓:山本大凱、齋藤琉生-吉田健人
(二塁打)
明訓:本望斗和(2回)、髙野蓮(6回)
(三塁打)
明訓:五十嵐太一2(1回、4回)、高橋陽斗(1回)
(本塁打)
明訓:阿部龍星(3回・ソロ)

②東京学館新潟9-3佐渡総合

(バッテリー)
佐総:佐藤璃周、松本奨-本間拓磨
学館:寺田仁、田村颯瀬-渡邊勇士
(二塁打)
佐総:伊澤陸斗(4回)
学館:清水拓真(4回)
(三塁打)
学館:其池勇哉(2回)


<五十公野>
①五泉4-0新発田商

(バッテリー)
五 泉:城丸洸紀-佐藤芽吹
新発商:小林駿-石井裕貴
(二塁打)
五 泉:片野太陽(4回)
新発商:廣川雄大(5回)

②新潟西4-2新発田

(バッテリー)
新潟西:松島維吹-長田義志
新発田:新田翔星、小野新之助、新保景士-佐久間郁
(二塁打)
新潟西:松島維吹(4回)、黒島真翔(9回)
新発田:久保藤丸(9回)
(三塁打)
新発田:渡辺大也(2回)

③新潟南4-0新発田南

(バッテリー)
新潟南:清水響介-岩渕大
新発南:竹中哲心、菅璃輝也、黒田優平-菅敬太
(二塁打)
新潟南:佐藤稜馬(2回)
新発南:髙井直輝(7回)


<みどりと森>
①新潟商18-0羽茂(5回コールド)

(バッテリー)
羽 茂:風間晴斗-佐藤拓海
新潟商:三代川怜雄、町屋駿、河合脩斗-白崎了宇
(二塁打)
新潟商:鈴木慎吾(3回)、三代川怜雄(4回)
(三塁打)
新潟商:白崎了宇(1回)

新潟商の先発③三代川怜雄(3年)


羽茂の先発①風間晴斗(1年)


1回裏、新潟商は四番・白崎了宇(3年)の右越え適時三塁打で先制


3回裏、新潟商は2死満塁から鈴木槙吾(3年)の走者一掃適時二塁打で3点を追加


羽茂の唯一の3年生部員で主将の佐嶋賢成(3年)

◇新潟商・勝雅史監督の話◇
「三代川はいい球を投げていたと思う。相手のミスもあり得点できた。打撃はここのところ調子よかったが、差し込まれている感じがあったので力が入っていたのでは。相手の投手もよかった。去年の新チームになった時はどこにも勝てる気がしなかったが、だいぶ上手になってきた。(次戦は)相手のことは考えていないが、きょうの羽茂のように声をしっかり出して、終盤までもつれあう、いい試合にできれば」

◆羽茂・遠藤卓也監督の話◆
「初回に1点を取りたかったが、三代川投手がいい投手だった。選手はよくやってくれた。ウチは1年生が多く、野球の楽しさや打つことをメインでやり、どんな投手でも振り負けない力をつけようと合宿を2回やらせてもらった。振ることは一生懸命やり、狙い球は伝えてそれをちゃんと打ってくれた。諦めないこと、粘り強くやること、みんなで声を掛け合うこと、やってきたことは最大限出せた。全力疾走、全力の声、フルスイングの3つはできた。佐嶋は1年冬に一度野球部を辞めたが、2年春に戻ってきてくれて、この冬場も1人で一生懸命練習してきた。1年生が学年で男子15人のうち8人入ってきてくれた。みんなの応援があってここまでやらせてもらえた」

◆唯一の3年生部員の羽茂・佐嶋賢成主将の話◆
「主将として苦しい時、辛い時もあったが、最高の試合ができた。5回コールドだがいい試合だったと思う。1年生の終わりに、自分と当時の主将の2人だけになり、気持ちが持たなくなり辞めてしまった。学校から家まで50キロあり、バスで通っている。2年春に八木さん(1学年上の主将)が続けていて、その姿を見てもう一度やろうと思った。去年夏の新井高校との試合での八木さんの姿を見て、野球を続けようと思った。1年生が入ってくることを信じてトレーニングしてきた。1年生が入ってきて続けてよかった。こうやっていい環境で、恵まれた形で野球をすることができ、よかった。全力で試合をできた。(将来は)陸上自衛隊を志望している」

②万代5-3白根(延長10回)

(バッテリー)
万代:小熊恭平-堀川健太
白根:外川大生-長谷川翔馬
(二塁打)
万代:川合正崇(2回)

白根のエース①外川大生(3年)


万代のエースで主将①小熊恭平(3年)


5回表、万代が皆川青海(3年)の中前適時打で2-0とリードを広げる


7回裏、白根は外川幸太(1年)の右前適時打で1点差に追い上げる


選手を笑顔で迎える白根の長田裕“校長”監督(左端)


ベンチから選手を鼓舞する万代・町屋良輔監督


白根は9回裏2死から外川幸太の適時打で小笠原樂心(2年)が生還し3-3の同点に追いつく


延長10回表、皆川青輝(1年)の適時打で勝ち越した万代は、小熊恭平の犠飛でこの回2点を追加

◇万代・町屋良輔監督の話◇
「白根高校が力があるのは分かっていたので、最初に選手に伝えた。1回裏の(満塁の)ピンチに点数を取られるパターンだったが、そこを0で抑えて選手もいけるかなと思った。いつもウチはそういうところで崩れるが、回を追う中、相手に押されている中で、要所要所で何とかしのぐことができた。守備で崩れることが多い中、形になった。相手が一生懸命やっている中、こちらも試合をやらせてもらって楽しかった。試合中に選手が『楽しい』と言っていた。(次戦へ)自分たちがやることを確認し、最低限やらなければいけないことをしっかりやろうと思う。選手が最後に力を出し切るため準備をしようと伝えたい」

◆白根・長田裕監督の話◆
「前の監督に1勝をプレゼントしたかった。向こうが上手かった。点を取らなければいけないところで取っていた。ウチは取らなければいけないところで取れなかった。9回裏に追いついたのは選手たちの頑張り。この夏に勝てるようにとチームづくりしてきたが残念。(外川大の調子は)3月に肩を痛めて投球はあまりさせていなかった。6月の最後の練習試合に1回だけ投げさせた。完投は春のケガ以降は初めて。(打撃は)追いついてサヨナラで終わらせたかった。(監督経験の)これまで何度もああいう場面でサヨナラ勝ちしてきたので、頭をよぎったが…。(校長と監督を両立してきて)両方大変だけど、グラウンドに出たらそんなことは言っていられない。生徒を預かっているのだから。(3年生が抜けると)秋は連合チームになるが、年度内は1、2年生を指導したい」

◆白根・外川大生投手の話◆
「久しぶりの公式戦で制球が定まらなかった部分はあるが、自分の球を投げれば勝てると思っていた。チームとして1回に3点以上を取られない守備を考えていたが最少失点に抑えることができた。(校長監督のもとで)信頼できる先生だったので1勝を届けたかった。甘いコースの真っすぐが打たれた。(右肩をケガした後は)2週間前に練習試合で1回だけ投げて、その後は1日30球くらい投げるだけだった。ピンチでも気持ちを入れて抑えにいくことができた。(同点に追いついた時は)勝てると思った。その気の緩みが次の回の失点に繋がった。(今後は)具体的には決まっていないが野球を続けることができれば」

③加茂暁星31-0加茂農林(5回コールド

(バッテリー)
農林:大野侑、周佐優斗-周佐優斗、大野侑
暁星:白勢悠貴、辰村悠輔、田代皓己-太田輝
(二塁打)
暁星:平野好誠2(1回、3回)、荒木友斗(1回)、竹林颯汰(1回)、辰村悠輔(3回)、藤井聖也(1回)、小池貴大(1回)
(三塁打)
暁星:白勢悠貴(1回)、辰村悠輔(2回)、山口光星(2回)、太田輝(3回)

加茂農林の先発②大野侑(1年)


加茂暁星の先発①白勢悠貴(3年)


加茂農林の二番手①周佐優斗(1年)


加茂暁星の主将で三番の平野好誠(3年) 4打数4安打6打点の活躍


3回裏、加茂暁星は荒木友斗(2年)の左前適時打で28点目を挙げる

◇加茂暁星・白勢悠貴投手の話◇
「直球が変化したので修正したい。(背番号1で)自分がしっかり抑え、打撃に勢いつけられるようにしたい。フォームを改善してスムーズに投げられるようになり、直球が速くなった。この間、137キロが出た。(次戦は新潟産大附が相手で)初回から集中して飛ばしたい。後に辰村もいて信頼している。飛ばして抑えたい」

◆加茂農林・豊嶋大生監督の話◆
「取るべきアウトをしっかり取れたかどうかが大きかった。普段だったら捕れている、なんでもない球も集中力が切れてしまった。4回になって、ようやく普段のプレーが出るようになった。立て直すのが難しかった。二遊間は併殺の練習もしてきたので、二塁手の菊池は(好守で)3年生の意地を見せた。菊池は苦労してきた部分が多く、3年生が1人で心細かったと思う。よく頑張った、お疲れ様と言いたい」

◆唯一の3年生部員で加茂農林の二塁手・菊池輝選手の話◆
「3年生は1人だったが、みんなで野球をできたことは一番楽しかったし、単独で出場できたことがうれしかった。3年間、とても楽しい野球人生だった。(3回に難しいセカンドゴロを捕球し、二塁に送球しアウトにして)とにかくアウトを1つ取るのに必死だったが、あの場面は2つアウトを狙った。内野で一番声を出し、外野に声を掛け合って、流れが悪くなっても声を切らさず、練習に励んできた。みんなが最後まで頑張ってくれて、楽しかった。(後輩へは)人数が少ないが、部員集めを頑張ってもらい、1人1人頑張ってほしい。(卒業後は)草野球で野球を続けたい」


<悠久山>
①上越3-2長岡大手

(バッテリー)
上越:土井佑吹-宮橋康太
大手:渡邊樹生、和田森蒼-和田耀介
(二塁打)
上越:滝澤周(5回)
(三塁打)
上越:小川陣平(5回)
大手:武士俣文孝(5回)

6安打2失点で完投した上越①土井佑吹(3年)は勝利の瞬間、両手を突き挙げた

②長岡向陵15-3吉田(5回コールド)

(バッテリー)
吉田:河合亜叶夢-刀根龍也
向陵:長島蓮、笠井海人-小林瑶星
(二塁打)
吉田:海津智成(3回)、刀根龍也(3回)
向陵:吉田鳳輝(2回)
(三塁打)
向陵:笠井海人(2回)
本塁打)
向陵:笠井海人(4回・3ランR)

③新井11-4柏崎常盤(8回コールド)

(バッテリー)
新井:小林空-柳沢広大
常盤:滝澤翔太-平野健太
(二塁打)
新井:霜村匠(1回)、三田村葵来(8回)


<佐藤池>
①糸魚川6-2柏崎

(バッテリー)
糸魚川:渡辺勝誠-伊藤想
柏 崎:小黒正太郎、伊部大樹-村山颯太
(二塁打)
柏崎:藤澤侑輝(6回)、田邉幹人(7回)
(三塁打)
糸魚川:日馬幸史郎(8回)

②高田4-3高田北城(9回サヨナラ)

(バッテリー)
北城:安達大輔-中島大輝
高田:富澤琢斗-田中充
(二塁打)
高田:川合元太(7回)、田中充(8回)

③新潟産大附11-1糸魚川白嶺(5回コールド)

(バッテリー)
産附:坪野内椋也、仙田裕汰-梨本諒太、畠山祐輝
白嶺:小野圭悟、結城廉-松尾将聖
(二塁打)
産附:小林和貴2(2回、4回)、中村周磨(2回)、浅野恋(3回)、丸山丈一郎(4回)
(三塁打)
産附:和田昴樹(4回)、石橋成哲(4回)


<ベーマガ>
①六日町7-0小出(7回コールド)

(バッテリー)
小 出:星野拓人、髙橋新之助、金澤大空-中島星空
六日町:青木与夢-岩﨑要
(二塁打)
小 出:山本凪耶(4回)
六日町:北村凌士(4回)

②三条商5-3長岡

(バッテリー)
三条商:井上優真-山田麻仁
長 岡:中野志颯、韮澤耕平-北村優斗
(二塁打)
三条商:井上優真(3回)


◎14日の3回戦の試合予定◎
<鳥屋野>
①日本文理(9:00)新潟県央工
②巻(11:30)長岡商

<五十公野>
①北越(9:00)見附
②新潟工(11:30)十日町

<悠久山>
①佐渡(9:00)三条
②中越(11:30)新発田農

<佐藤池>
①三条東(9:00)新津工
②新潟(11:30)柏崎工

◎第101回新潟大会の勝ち上がり表◎※新潟県高野連HPより

(取材・写真・文/岡田浩人 撮影/武山智史)


【高校野球】万代が延長戦制す 上越が長岡大手に競り勝つ 新潟大会2回戦” への2件のコメント

  1. 五泉高校を2回戦突破おめでとう。
    城丸君、ナイスピッチング!
    完封お見事でした。
    応援行ける時、いつも行っています。
    頑張れ、五泉高校!
    甲子園へ行きましょう!

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