【大学野球】関東一高の“スピードスター”大久保が新潟医療福祉大入り 日本文理・南と「神宮目指す」

大学野球の関甲新学生野球連盟1部に所属する新潟医療福祉大に、昨夏の甲子園で活躍した東東京代表・関東一高の一番打者・大久保翔太外野手(18)が入学する。関東一高は1回戦で新潟代表の日本文理高をくだし、その後ベスト8に進出。その日本文理高のエース・南隼人投手(18)も同大に入学する。11日に行われた新入生説明会に出席した2人は笑顔で握手を交わし、チームメイトとして神宮球場で開催される全国大会への出場と活躍を誓い合った。

今春の入学が決まった日本文理高・南隼人(左)と関東一高・大久保翔太

新潟の冬空にしては珍しい青空が茨城県出身の大久保を歓迎していた。「ワクワクしている」と率直に今の気持ちを表現した大久保。昨夏の甲子園1回戦で日本文理と対戦し、50メートルを5秒7で駆け抜ける驚異的な俊足で初回からダイヤモンドを駆け抜け、新潟の高校野球ファンにも鮮烈な印象を与えた。

「高校で野球は一区切りし、将来は理学療法士など医療系の仕事につきたいと考えていた」。そう語る大久保が新潟の地を訪れたのは去年6月。新潟医療福祉大の練習に参加した際、「選手の明るい雰囲気に胸を打たれた」という。

その後、東東京大会で優勝し、甲子園では1回戦で日本文理と対戦。1回の先頭打者としてバントヒットを決めるなど俊足を武器にダイヤモンドを駆け抜け、ベスト8に進出したチームをけん引した。「甲子園に行ってから野球が楽しくなった。もう少し自分の足をいかした野球を楽しみたい」と大学での野球継続を真剣に考えるようになった。甲子園での活躍から強豪大学からの誘いもあったが、「勉強と野球の両立ができる大学として新潟医療福祉大でやってみたいと思った」と進学を決めた。

笑顔で活躍を誓った大久保

その関東一高戦で先発した日本文理の南は「地元でやりたいと思っていた」と新潟医療福祉大への進学に迷いはなかった。甲子園で対戦した大久保とチームメイトになることを知り、「まさか(大久保が)いるとは思っていなかった。いやらしい打者で抑えるのが難しかった」と振り返る。

大久保も甲子園で対戦した南へ特別な思いを持っている。「甲子園では4試合戦ったが、南投手ほどいい投手はいなかった。制球力、小さな変化球…一番印象的だった」。大久保が「一緒に野球をやれると思うとワクワクする。まだ先のことだが、南投手が投げ、自分がセンターを守りたい」と今後について話せば、南も「力強い仲間。一緒に神宮に出場して日本一を目指したい」と大学での飛躍を誓い合った。

新入生説明会であいさつする新潟医療福祉大・鵜瀬亮一監督

11日の新入生説明会では、鵜瀬亮一監督が「新潟県や野球界から必要とされる野球部になっていくため、一緒になって全員が成長してほしい」と激励した。

新潟医療福祉大の硬式野球部には11日時点で38人の新入生の入学が決まっている。そのうち県内出身の選手・マネージャーは16人。昨夏の新潟大会でベスト4進出を果たした渡辺勝誠(糸魚川)、ベスト8進出の菅井道(中越)、ベスト16進出の目黒宏也(長岡商)の期待の“サウスポートリオ”が入学する。

昨夏の新潟大会で活躍した県出身サウスポートリオ
左から渡辺勝誠(糸魚川)、菅井道(中越)、目黒宏也(長岡商)

◎新潟医療福祉大の県内高校からの新入生◎
※1月11日現在
<投手>
白勢悠貴(加茂暁星)
菅井道(中越)
町屋駿(新潟商)
南隼人(日本文理)
宮澤俊斗(新潟工)
目黒宏也(長岡商)
渡辺勝誠(糸魚川)

<捕手>
白崎了宇(新潟商)
西川嵩峰(十日町)

<内野手>
小林健人(北越)
高野蓮(新潟明訓)
高橋哲也(北越)
高橋都夢(開志学園)
藤原人和(開志学園)

<外野手>
岡山太陽(中越)

<マネージャー>
吉田俊介(北越)

(取材・撮影・文/岡田浩人)


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