第97回全国高校野球選手権・新潟大会が10日開幕し、新潟市のハードオフ・エコスタジアムで開会式がおこなわれた。今年の参加チーム数は連合2チームを含む86チーム(90校)で、順調に日程が消化すれば26日に決勝戦がおこなわれる予定。
開会式では阿賀野の女子部員で3年生の牛腸真子さんを先導に、前年度優勝の日本文理、準優勝の関根学園に続き、創部年の古い順から参加86チームの選手たちが入場行進し、元気に人工芝のグラウンドを踏みしめた。
開幕戦となる三条対塩沢商工は、三条が7対2で勝利した。
選手宣誓は高田農3年の山賀渚祥(なぎさ)主将がおこなった。以下全文。
「宣誓 野球が私に教えてくれたこと、それは『人は繋がっている』ということです。苦楽を共にした大切な仲間、応援してくださる地域の方々、そしてどんな時でも支えてくれた家族。高校野球百年を迎えた今年、たくさんの方の声援を受け、大好きな野球をやらせてもらっている感謝の気持ちを忘れず、全力でプレーすることを誓います」選手宣誓をおこなう高田農3年・山賀渚祥主将
開会式で司会を務めた4人 左から梅沢泉希さん(白根)、髙野翠さん(加茂)、丸山梨央さん(三条商)、石坂杜都子さん(小千谷)
◎10日の1回戦の試合結果◎
<ハードオフ>
三条7-2塩沢商工
三条 301 000 111 =7
塩沢 000 101 000 =2
(バッテリー)
三条:夏見、斎藤-有坂
塩沢:貝瀬太-鈴木
三条の先発・2年生の⑪夏見謙人投手 4回を投げ1失点だった
スタンドへの挨拶を終えた塩沢商工の選手たち 中盤に粘りを見せた
◇三条・勝雅史監督の話◇
「(夏見くんと齋藤くん両投手の登板は)予定通り。初回の3点が大きかった。3番のバッターがスクイズをしたが、大会前の練習試合で同じシチュエーション(先頭打者が三塁打)があり、その時は2、3、4番で凡退したので、今日はスクイズのサインを出すと言っていた。春の大会が終わってから選手だけではなく、監督も自信をなくしていた。『やらずに悔いを残すならやって悔いを残そう』と言った。無難にやればいい、と思うとどうしても守りに入ってしまう。今日は勝てて本当に嬉しい。(2回戦は中越戦だが)中越さんに勝つにはここ(2回戦)しかないと思っていた。3回戦、4回戦で中越さんと当たったら絶対勝てないけど。中越は初戦・・・勝つ可能があるならここしかない」
◇三条・有坂太信主将の話◇
「初戦がエコスタなので緊張すると思っていたので、いつも通り行こうと話していた。練習の時から(トップの)平原が出て、(2番の)自分が送ってというシナリオを考えていた。結果的に平原が三塁打で(自分のスクイズで)先制できて勢いが出た。先攻を取って先取点を取ることが意図だった。春に高田に負けた時はフライをあげて負けた。ゴロを打つ練習をしてきた。きょうもフライはあげたが練習の成果が出たと思う。(中越戦は)次が勝負。中越相手に名前負けせずぶつかっていきたい。秋に中越に負けているので雪辱を果たしたい」
◆塩沢商工・中村蓮主将の話◆
「悔しい。(5回裏の)無死満塁で点を取れなかったのが痛かった。チャンスを作ってもあと1本が出なかった。(組み合わせが決まった時は)エコスタでできる嬉しさ半分、負けたら一番最初という危機感があったが、エコスタでできてよかった。チームは2年生が3年生を引っ張ってくれて、最後に3年生が出て恩返しと思ったが1本出なかった。(後輩へは)自分たちは公式戦で1回しか勝てなかったが、2年生が10人いて元気がいいので、2回、3回と勝っていってほしい。(今後は)就職して野球に関われたら関わりたい」
(取材・撮影・文/岡田浩人 取材・撮影/松井弘恵)